新年のご挨拶
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 2016 新年のご挨拶
11期常任幹事 4組   太田 充

 今年も平穏な日々を過ごせることを祈念いたします

  皆様、穏やかな正月を迎えたこと、お慶び申し上げます。
 Web11に何人かの同窓生が新年の挨拶文を寄稿していたのを見て、自分も寄稿しなければならないのかな、もしくは控えていた方が良いのかなと迷っていたところ、吉田明夫編集長から「是非に」との依頼があり、背中を押される形で新年の挨拶文を寄稿しました。

 今年も平穏無事を心がけて過ごすつもりですが、多難な年になるのではと懸念しています。
 と言いますのも、若い時代に論語や武士道に傾注したことがありましたが、50歳を超えると道教の無心、無欲、無為、謙虚、控えめなどの考えに共鳴を覚えるようになり、リタイヤしたら西行や良寛のような心境で静かに暮らすことを考え、小田原に戻ってきました。しかし、その直後に東北大震災が発生し、急遽、小田高のホームカミングデーで「福島の事故と放射線」の話しをするようにとの依頼を受けました。これを契機に、その後20数回、講演をすることになりバタバタしました。併行して4組のクラス会幹事や学年常任幹事就任の依頼があり、一人静かに暮らす雰囲気ではなくなりました。

 また趣味の囲碁を楽しもうと週に四回の例会がある酒匂囲碁同好会に入会しましたが、入会当日に碁盤、碁石の出し入れをする幹事の役目を仰せつかりました。更に会則の作成に際して「日本語の文章になっていない」とか「どのように決済、承認が行われるのかの記述がない」などのイチャモンを付けたものですから、本人の事前了解もなく「事務局員になってもらいました」「事務局長になってもらいました」との話しがあり、入会して三年足らずで会長に推挙される始末です。会員数88名、平均年齢76歳の元気なお年寄り集団の世話役に翻弄されています。

 交友関係が広まれば「願わくば 花の下にて 春死なむ その如月の望月のころ」 「形見とて 何か残さん 春は花 山ほととぎす 秋はもみじ葉」と詠った西行や良寛のような人生最後の余韻を楽しむ生活から遠ざかるのも自然のなりゆきかもしれません。
 更には今年のホームカミングデーで「地球温暖化と原発再稼動の是非」の題目で講演せざるをえなくなりました。反原発にスタンスを置く大半の同期生に波紋を投げかけるのではないかと危惧しています。
 また今年三月から集団的自衛権が発効されますが、大半の同期生が戦争法案と反対している中、保守を自認する私との論争が持ち上がり、益々静かな人生から遠ざかるのではとの思いです。チベットやウィーグルへの侵攻は「侵略」ではなく「徳化」と言い、南シナ海や東シナ海を中国固有の領土と宣言する中国の台頭がなければ集団的自衛権など議論にもならなかったろうにと、中国の罪深さを感じています。
 今年はチャイナショックがどの程度のものになるのかも注目しています。

 皆様におかれましては、たとえ激動の時代を迎えても平穏な日々が続くことを心からお祈りいたします。