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 榮さん、市川さん、の死を悼む

2020.12.15

4組  今道周雄

  WEB11の常連だった榮さんが12月10日に亡くなった。榮さんは「80歳から始める俳句・川柳・短歌、初心者塾」を提唱し、川柳は月村さん、俳句は瀬戸さん、短歌は榮さんと手分けをして40ページの小冊子にまとめ、10月中旬に完成させた。その直後に体調を崩して入院し、再び退院することができなかった。
 WEB11には2013年から毎月「月詠み」として、殆ど途切れること無く短歌を投稿して頂いた。本人は「日記を書くつもりで、歌を作る。」と書いていたが、次から次へと大病にかかりながら、冷静に自らを客観視して歌にする精神の強さには感服するばかりであった。
わたしも今回の歌集に投稿するために四苦八苦しながら駄作をひねりだし、だいぶ添削を受けたがそこでひとつ学んだ事がある。
「歌を作らねばならい」という想いがあると、不思議に観察眼が働き普段なら気づかぬことに気づくのである。成る程これが自らを客観視することに繋がるのだろうなと納得した。
だが師匠を失なって、せっかく始めた歌づくりも、もう続きそうにない。
 80歳という年齢の壁は大変なものだとつくずく思う。歌集の中表紙に「若竹」の写真を撮る載せて下さった市川陸雄さんは、12月8日に突然亡くなられた。「11期生個展」に積極的に活躍され、お元気だと思っていたが心不全だったようだ。体が大きくヒゲを生やした風貌は山男然としていた。写真を撮ることに情熱を注ぎ、個展では美しい写真を数多く展示しておられた。
市川さんは7日に丹沢湖へ出かけ、その晩お酒を呑み、翌朝は起きて来られなかったという。患うことなく旅立つ事ができるとは、羨ましいばかりだ。
 友人が次々に居なくなると、一際寂しさが募ってくる。
拙作
     歌詠が残せしものは悲しみと寂しさばかりもし歌なかりせば


                                    以上



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