間もなくIPv6が始まるか
2011年6月8日、IPアドレスの最新版テストのため、一部の地域でインタネットの接続が悪くなるかもしれませんという報道がありました。これはどういう意味でしょうか ? IPというのはInternet Protocolの略です。
我々が世界中のサーバーやホームページ、ブログなどにアクセスして情報を集めることができたり、世界中の人々とメールのやり取りができるのは、インタネッ トによって世界中のコンピュータがネットワークによって接続されているからです。我々のコンピュータはインタネットの共通の規格によってある番号が割り当 てられています。現在のver.4ではIPアドレスは2進法8ビットの数4桁で表され、一つ一つのコンピュータが10進法で表すと、[192 168 0 4] のような数で割り当てられています。その総数は256の4乗ですから、42億9千万強となりますが、世界中のネットワークにつながるコンピュータの数が増 えてこの数では足りなくなってきました。
そこでつぎのバージョンver.6ではネットワークアドレスを拡張しました。IPv4とIPv6の違いはネットワークアドレスの長さにあります。従来までのIPv4が32ビットであったのに対し、IPv6は128ビットになります。従来のIPv4では、2進数で表記された数値を8ビット単位でドット(.)で区切り、10進数表記していました。
例えば[ 192.168.0.4 ] のようにです。IPv6では、128ビットを表記する際、IPv4と同様の表記では冗長になりすぎるため、16進数で表記された数値を16ビット単位で、コロン(:)で区切って表記します。128ビットを16ビット8個に分けるわけです。例えば[ 2001:0db8:bd05:01d2:288a:1fc0:0001:10ee ] のようにです。
現在のIPv4 アドレスは、ドット区切り 10 進数値で表現します。IPv4 アドレスは 32ビット アドレスで、8 ビット境界に沿って分割されています。それぞれの 8 ビット セットは、それと等価の 10 進数に変換され、ピリオドで区切られます。IPv6 の場合は、128 ビット アドレスが 16 ビット境界に沿って分割され、各16 ビット ブロックは 4 桁の 16 進数に変換されてコロン (:)で区切られます。この結果から得られる表現を、コロン区切り 16 進数値による表記と言います。
次に示すのは、バイナリ形式(2進数)で表された IPv6 アドレスです。
❶ 00100001110110100000000011010011
❷ 00000000000000000010111100111011
❸ 00000010101010100000000011111111
❹ 11111110001010001001110001011010
上記の128ビットアドレスを次のように 16 ビットごとに分割します。
❶ 0010000111011010 0000000011010011
❷ 0000000000000000 0010111100111011
❸ 0000001010101010 0000000011111111
❹ 1111111000101000 1001110001011010
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