私はちょうど38年間にわたる東芝生活で、「職場の雰囲気の熟成度と活性度は新メンバーに対する歓迎会をどれほど早くするかによって測られる」という仮説を得ていました。歓迎会は「あなたの加入を心待ちにしていましたよ」という気持ちを伝えるための好機だからです。そこでその仮説を敷衍して、新たにメンバーとして加わった私に対して歓迎どころか会議通知も送って来ない常任幹事会は、「団結意識もやる気もないドーシヨーモナイ集団だ」という思いをもっていました。そして、その先入観が当たっていたようだということが入室直後にすぐに分かりました。同窓会本部には総務委員会、広報委員会、交流委員会、資料委員会、校歌祭委員会があるらしいのですが、それぞれの委員長と思しき人が、顧問、会長、5人の副会長、会計・会計監査役などのお歴々とともに、誰が誰とも分からぬままに、私たち一般の常任幹事と“対峙”する形で“お上”に座しており、その“執行部御席”からは仲間としての“Weの意識”がまるで伝わってこないからです。「これでは同窓会本部の内部には“Theyの意識”が満ちていて、一般の常任幹事は“ヤツら”呼ばわりされているに違いない」ということがピーンと伝わってくるような雰囲気でした。
さて、開会の辞、小野会長挨拶、学校長挨拶(因みに元校長は大嶽正康氏。年齢不詳で小田高出身者ではないようです)と型どおりに議事は進んで、これまた型どおりなのでしょうか、やる気だとか団結心をそそるような意識だとかがまったく感じられない議長が選出されて、以下の事項の報告が「よくぞここまで事務的にすすめられるものだ」と驚くほど事務的に議事が進行しました。
(1)小田高同窓会樫友会の運営に関するアンケートの結果について
(2)親睦事業・会費検討会の答申(一部)について
(3)平成27年度総会表彰の実施について
「そうか、“執行部”からあまり熱意が伝わって来ないのは、同窓会本部の様々な面で、この“事務的”なやり方が罷り通っているせいなのかな」と思いつつ、以下の総会付託事項に関する議事が相変わらず事務的に取り扱われているのを退屈しながら聴いていました。
(1)平成26年度会計報告(案)、事業報告(案)、一般会計決算(案)、財産台帳について
(2)会計監査の結果報告について
(3)平成27年度事業計画(案)及び一般会計予算(案)について
会議が盛り上がって“面白く”なってきたのは、続いて「同窓会規約及び同窓会規約施行規程の改正(案)について」が総会付議事項が議論され始めてのことでした。“執行部”を代表して小野会長から改正提案されたのは会費制度に関する件で、私たちの年代に直接かかわりがあるのは以下の2項目です。
(1)「年齢による会費免除制度の廃止」で、「年齢77歳以上の者は年会費の納入を免除する」という第22条の中の文言が削除される。
(2)「年会費」3,000円をその都度納入する現在の方式に加えて、「終身会費」を一括納入する方式をとり入れ、いずれかを選択できるようにするという旨の文言を第6条に追加する。「終身会費」制度は年齢60歳以上が対象で、終身会費金額は60歳で50,000円、その後1歳刻みで3,000円ずつ下降し「70歳以上20,000円」となっている。
相次ぐ質問に対して同じような回答を繰り返す小野会長の執念と、事なかれ主義に徹するかのように議論を封じようとする議長殿の抑制にもめげず、様々な提案を交えて発言する同窓生一同の姿を目の当たりにして「小田高健児の意気高し」を頼もしく感じながらも、3時から始まって6時になっても落着しそうもない気配を感じて気をもんでいました。しかし、同窓会総会(5月17日 OHCD当日10:00-11:30)の前に再度常任幹事会を開くのは至難という現実的な制約があるため、「拍手した人(賛成者)多数」という甚だ“いい加減な”裁決がくだされることになり、一部文言を修正するだけで「常任幹事会承認済み」という形で同窓会総会に上程されることになりました。なお、「票決権は1期につき1人」だそうですので、11期としては太田さん一人が拍手をして私は拍手をせず、なおもこだわって抗議の意を表すべく腕組みをしていました。
会議終了後は懇親会が予定されていて、受付で当たり前のようにして懇親会費を支払っている人が大半だったのですが、会議通知も届けられず“疎外”されている私は当然“蚊帳の外”。懇親会大好き人間ですし、「どうせやるなら楽しくやろう」が生活信条の私ですので、本来なら二つ返事で懇親会に参加するところなのですが、やはりここは抗議の意を表さねばと心に決めて、太田さん一人を残してその場を退散してきてしまいました。バカですね、一生懸命抗議の意を表し続けていたところで、あまり感受性が高いと思えない“執行部”の面々に伝わるはずがないのに。
Ⅲ.会費問題について
実は私は同窓会費滞納を続けてきています。小田高創立100周年の際に記念イベントについてのアイデア募集などによる「全員参加」を求めることもないまま陳腐な行事しかしなかった同窓会本部に対する抗議の意を表すために不払いを決意したのでした。しかし、この度常任幹事に任命されるに当たって、さすがに「常任幹事の会費不払いはヤバイ」ので会費を支払ったうえで常任幹事会に出席しようと思っていたのでした。会議通知が送られてくるのを心待ちにしていたのはそのためでもありました。会議通知が送られてきたら、その際に、忘れてしまっている会費納入の仕方をコッソリと教えてもらってヒッソリと事前納入を済ませておきたかったからです。会議通知が届かなかったお陰で、今回の私は「会費も払っていないくせに臆面もなく常任幹事会に出席した前代未聞の人物」ということになってしまいました。
上記Ⅱの会費制度改訂動議の進め方についても、相変わらず「全員参加」へ向けての動きが軽視されているように思いました。もしも、どうしても常任幹事会で決議して欲しい事項があるのでしたら、なぜ事前に各学年の常任幹事に対して働きかけようとしなかったのでしょうか。今回出席された常任幹事の中には「私は同期生全体の意見を対してここにいる」と豪語しておられる方がおられましたが小心な私にはとてもそんな尊大な気持ちになることはできません。実際に、会費制度について予め同期生で議論し同期としての意見を徴してきた常任幹事なんて多分、いや、絶対に一人もいないに決まっています。少なくとも私たち11期について言えば、3月27日の11期クラス幹事会に先だって動議原案が送られてきていれば、クラス幹事会の席上で議論して11期としての意見を取り纏めておくことができたはずなのに。
上記Ⅱの会費制度改訂が動議されたのは、最近目立ってきた会費収入低下傾向に処するためのもののようです。しかし、この会費制度改訂によってどの程度会費収入が上昇するのか予測も明示されていませんし、実際、会費収入上昇効果はゼロに近いと見ています。年齢77歳以上で年会費の納入が免除されていた同窓生も大半は応分の金額を寄付金として納入されていたそうですし、一方の終身会費についても賛同が得られにくいと考えられるからです。例えば私たち11期生としては、既に(私以外の)皆さんは70歳を越してから総額12,000円ないし15,000円の年会費を支払っているわけですから、この上終身会費20,000也を支払うことが得策かどうか疑問だからです。従って、今回の会費制度改訂の動議が同窓会総会で承認されたとしても、早晩再び見直しが要請されることになるのではないかとみています。その日のために会費のあり方について銘々が考えて「全員参加」の形で11期としての考えを纏め、逆に11期の改正案を同窓会本部に向けて提案するのも意義深いことかと思われます。ご参考までに私の愚案を以下に記しますので、これをタタキ台として、皆さんのご意見をバーチャル常任幹事宛にバーチャルにお聞かせいただければ幸いです。鬼に笑われてしまうかもしれませんが、来年の11期クラス幹事会の議題にさせていただきますので。
(1)不払い会費は、不払い年金と同様に、過去にさかのぼって総額を支払うこととする
恐らく現行制度では、単年度会費3,000円を支払えば、会費不払い常習犯の私の“贖罪”が認められることになるでしょうが、それでは私の後ろめたさが解消されません。会費不払い期間中もずっと「会報」送付やOHCD参加などの恩恵に浴し続けてきたからです。しかし、過去にわたって不払い相当額を支払うのは大変な負担になりますので、「終身会費を支払えば過去の不払い相当額の支払いは免除する」ことにすれば、私のようなふつつか者でも尻尾を振って賛同することになると思います。
(2)「終身会費」ではなくて「一括払い込み割引」制度にする。
私が会費不払い常習犯になったのには他に、1年毎に会費を納めるのがメンドクサイという理由があります。「年齢にかかわらず3-10年間というように期間を設定し、年数に傾斜させて一括払い込み割引率を設定する」という制度をとれば、私のようなメンドグサガリ屋やウッカリ不払い者の数を減少させることができて会費収入が増加するとともに会費徴収の手間も省けると思います。
以 上 |