ちょっと発表


「小田高11期生の“個”展」のあれこれ

2018/12/12   会長・市川陸雄 

幹事・月村博 広報・佐々木洋   

「第2回小田高11期生の“個”展」を11月15日-30日に宝安寺社会事業部「まある」にて開催しました。出展者は下表の通りで総勢37名の出展をいただきました。実行委員会としては、「楽しくやりましょう」と声をかけ続けてきたのですが、出展者や来観者に本当に楽しんでいただけたのかどうか、また、“個”展の開催や出展をお誘いする情報が的確にお伝えできていたのかどうか心配しています。
実行委員会メンバーとして、“個”展の現場にて実感したことを以下に列挙します。皆さんの方からもご意見やご感想などをご投稿いただければ幸いです。

<1組>

吉富 睦   油彩「鳩の巣渓谷」  
塩海 洋介   写真「八重桐の橋」/水彩画「マッターホルン」/水彩画 「桂林」
佐倉 久隆   油絵「プール側から見た旧校舎」/魚拓「投げ釣りの成果」


<2組>

茂登山東一郎 額装(縦56cm×横50cm)静物画
久野 厚夫  朝日新聞投稿文/芥川賞、直木賞受賞作コレクション(初版本のカバーと帯)
石井敬士  「小田高学区の今昔」
下赤 隆信  富士山の写真(我が家のベランダから)


<3組>

遠藤 紀忠  「サケ(鮭)の仕事と研究」/著書「標津の鮭」
佐々木 洋 「 RC畑の貧果レポート」/「オト研究所訪問記」/木版画「喜び寿ぐ」
田淵 需延  夫妻 著『夫婦で挑んだ日本百名山』
池島 豊   水彩画「裸足の仲間たち」
山本 悟正  四つ組写真「好日」
奥津 紀一 「喜寿個展開催」/喜寿個展出展作品より水彩画
望月 郁文  山門の掲示板掲出の書


<4組>

西川 岳男  山の写真等
大野 正夫  海中写真「藻場と稚魚]
太田 充  「温暖化リスクに対する警鐘」/著書「飛躍の軌跡・核融合」…新しい技術を生み出した人びとの経験…
今道 周雄 「お金の大研究」
植田 研二  小学校入学時の国語教科書


<5組>

杉山 剛  「未病対策」及び「減塩対策」について
村田 正孝 「秦野人脈の今昔」
中村 毅  「室内楽部の思い出」


<6組>

井上 幸三 「絵てがみ習作」
市川 紀征  造形遊び(「譜Ⅰ」「譜Ⅱ」)
市川 陸雄  掛け軸/南極探検隊長からの葉書/写真「お堀端」
榮 憲道   短歌集「がんからがんの記」「三つのふるさと」
月村 博   川柳短冊掛け


<7組>

斎藤 良夫 「国府津海岸とクジラ漂着」
中澤 秀夫  ちょうちん夏祭り/手作り小田原提灯/「私の名前は不渡哲也」/大相撲小田原巡業レポ
水口 幸治  山中湖畔の富嶽写真/山荘の光景


<8組>

吉田 順一  陶器「黄瀬戸ドラ鉢」
植田 武二  新刊小説本「明治小田原庶民史・植田又兵衛の生涯」
秦 昇    切手収集帳
大藤 尚士  写真「富嶽二景」


<11期会合同>
幹事一同  ”新”小田原高校の人間関係
瀬戸(旧姓:相田)松子  俳句ご同好の皆様へ
加藤 享子   岡本中学喜寿の会  
望月 郁文  「まある」の紹介
「茶のまある」一同 コケシちゃんたちの今


<出足は不調でした>
 結果的に展示場所の確保が厳しくなるほど多数のエントリーを得ることができたのですが、「第2回小田高11期生の“個”展」の立ち上げは不調でした。「11期生全員のための‟個”展」にするため、「実行委員会のキックオフ」を兼ねた「‴個‴展実行委員会」を7月31日に開催する予定だったのですが、学年幹事各位の足並みが揃わず「立ち合い不成立」となってしまいました。恐らく、昨年の「第1回小田高11期生の“個”展」に“個”展らしい出展物が現れたものの、おおかたの学年幹事各位から、通常の「個展」と同様の「芸術活動愛好者による展示会」いう想念が抜け切れていなかったものと思われます。結局は、1-2組(8/1)、3-4組(8/8)、5-6組(8/10) 、7-8組(8/21)とクラス別の実行委員会を行ない、アイデアを持ち寄せた結果が、学年幹事会(9/7)にて、上記リストの原型となる「第2回小田高11期生‟個”展出展者リスト」が発表されるところとなりました。この間に、「人口が23万人だった頃に町田市が市民の“心と心をつなぐ”『町田市23万人の個展』をモデルとし、11期同期生の“心と心をつなぐ”ための有効な手段として導入したのが『小田高11期生の“個”展』である」という原点となる想念が徐々に浸透してきたように思えます。


<待望久しかった専門画家の11期会登場も>
 1-2組“個”展実行委員会では「茂登山東一郎さんのような専門画家の作品には多額の経費が必要そうなので出展は考えられない」という結論になっていましたが、2組幹事の下赤隆信さんが「11期生間及びクラスメート間のコミュニケーションのための場」として“個”展にパネル展示するよう書状でお勧めしたところ、上記リストのように”専門画家の作品"が展示されることになりました。これは、「芸術活動愛好者による展示会」のイメージを避けるためのアイデアを提供し続けてきた実行委員会の動きに逆行するものでしたが、「茂登山東一郎の名前を聞くだけで作品にお目にかかったことがない」とする大方の11期同期生にとって朗報でした。しかし、何より、2組メンバーとしては、同期同窓生の集いで茂登山さんと再会できたことが最大の喜びだった様子で、“個”展開始当日(11/15) 茂登山さんとともに“個”展を観賞するとともにミニクラス会を開いていました。また、同日来観に訪れた女子会5名にとっても茂登山さんとの久方ぶりの再会は光栄なことであったようです。


<クラスメート間の「お互い再発見」>
 予め「趣意書」にて、会期中の特定日を「X組デイ」と定めて各クラスメンバーを「茶のまある」に集結し、当該クラス出展物を中心に紹介しあって「クラスメートとの交流」と「制作」の喜びを共感してから、別会場でクラス会(懇親会)を行なうよう各クラス幹事には推奨していたのですが、これを実現できたのは4組・6組合同クラス会(11/19)だけでした。これには、植田武二さん・大藤尚士さん(8組)と佐々木洋(3組)も飛び入り参加しましたが、出展者は楽しそうにそれぞれの出展物を紹介し、聴く方も結構熱心に聴き耳を立てていま
した。クラスメート間の「お互い再発見」が進んだようで、これこそ我らが「小田高11期生の”個”展」の狙うところと実感しました。


<小田原市民との触れ合い>
 11期勢の「茶のまある」来観は途切れ途切れにあったようですが、市川陸雄委員長(6組)、中澤秀夫さん(7組)と佐々木洋(3組)が入会しているラジオ体操「和みの会」メンバーは特に熱心で、11/19来観された浅田絢子会長(ういろう社長の母君です)は開口一番「去年は寂しかったけど今年はすごい出展量ねえ!」と驚きながら一点一点丁寧に見て回られていました。市川委員長も大歓迎し、「コーヒーをごちそうしますよ。どうぞどうぞ。」などと大張り切りでご一行様のホスト役をつとめていました。後日お聞きした浅田さんの評価によると、持ち帰られて読まれた榮憲道さん(6組)出展の短歌集の印象度が一番だとのことでした。同短歌集の他にも、一般の展示会では見られない出展物が多かったことが来観者の目には新鮮に映ったらしく、「このような作品に出会える‟個”展は素晴らしい」という評価もなされていました。


<「茶のまある」に広がる「‟個“展の輪」>
 辻秀志さん(3組)と杉山剛さん(5組)が属している八幡山LTC(テニスクラブ)のメンバーも次々と来観していたようです。メンバーの一人の加藤莞爾さん(カンちゃん)と「茶のまある」に同行した時には、小田高後輩でカンちゃんと元テニス仲間の女性がいて久方ぶりの再会。いきなり歓談が始まったところに、更に現れたラジオ体操仲間の女性とも山歩きで面識があり、この両女性が姻戚関係にあるとかで、‟個“展を巡る多角的な人間関係が現出するという一コマもありました。来観をお誘いした時に暗示したように、「ラジオ体操仲間の‟個”展」や「テニス仲間の‟個“展」が引き続いて行われる下地ができてきたようにも思えます。月村博幹事(6組)が、小田高流の“個”展のアイデアを持ち込んだところ、恩師の先生が「これは素敵なアイデアだ」と真っ先に協賛し出展してくださったため「岡本中学喜寿を祝う会」に華が備わったという実例もあります。また、小田高OB会「樫友会」幹部にも、他の学期にも‟個”展を押し広めるようお勧めしています。一層「“個”展の輪」が広がっていけば楽しいことになりそうですね。


<小田原市長の来観も>
 11月23日は国民祭日で、本来「まある」は休館日だったのですが、加藤憲一小田原市長と懇意にされている望月郁文さん(3組)からのお誘いによりご来観のご予定を頂きましたので、”個”展実行委員会メンバーと、斎藤良夫さんと中澤さんの7組ペア、植田武二さんと大藤尚士さんの8組ペアが対応しました。”家主”の望月さんは、通院治療の予定が動かせず欠席でしたが、代わりに宝安寺社会事業部の法人本部長を務めておられる大水清世さん(望月さんの娘さんです)、主任の上田理さん、そして、「茶のまある」の藤井さんが親しく市長応接に当って下さいました(下の写真)。市長の滞在時間が限定されていましたので、関連資料をお渡しした上で、同席の11期メンバーを軽くご紹介しながら、11期会の活動や”個”展についての概要をお話しさせていただきました。「町田市23万人の個展を模して始めたこの”個”展が小田原市19万人の”個”展の先駆けになればと願う」という一節は市長の耳に届いたでしょうか。後日市長はブログ「加藤けんいち日記」http://blog.katoken.info/に「小田高11期生の”個”展」を、私たちの意図を読み取って「コミュニケーションの場」と表現されています。

「小田高11期生の”個”展」の終了日(11/30)には、以下の通り、合計21名の皆さん(敬称略)が終了茶話会と作品搬出に参加されました。
   1組:佐倉久隆 2組:下赤隆信、茂登山東一郎夫妻
   3組:池島豊、田淵需延、辻秀志、山本悟正、佐々木洋
   4組:植田研二、太田充、西川岳男 
   5組:中村毅 
    6組:市川紀征、市川陸雄、月村博
   7組:斎藤良夫、中澤秀夫
   8組:植田武二、大藤尚士、吉田順一
言ってみれば「ミニ汎クラス会」のようですが、ここで作品搬出に入る前に出展作品の紹介をし合いました。このような形で、11期生同士で「交流」と「制作」の喜びを共感しながら「お互い再発見」をすることができる機会が増せば、より広く深く「コミュニケーションの場」として楽しみあうことができるのだという確信を新たにして有終の美を飾ることができました。
大切にしたい‴絆”と ”一人ひとり”
展示位置の割り当てから設置作業の全てだけでなく、立て看板の作成まで単独で担当してくださった藤井映子さんは、「茶のまある」のホームページ「HOUAN1900」に「お茶のま展 ≪小田原高校11期生“個”展≫」 (http://houan1900.jp/web_magazine/cyanomau20181114.html) を掲載され、その文中で「11期生のように60年以上の時を経て、これだけの数の同級生と故郷で何かをするという経験ができることに感動します。何十年にわたる‴絆”は欲しいと思っても手に入るものではありません。」と述べておられます。小田原市長来観日(11/23)に同席してくださった大水清世さんからも「一つひとつの作品に込められた内容はさりげないけれどすばらしい、高校時代を共有した仲間がそれぞれの人生を共に振り返るような、とにかく貴重な展示会だと思います。本当はどんな人にも、”一人ひとりにそんな作品がある”のだろう、と気づかせていただきました。」というメールをいただきました。
私たち小田高11期生の中には、人も羨む‴絆”があります。そんな中で‟一人ひとり‟を発露しあっていけば、この‴絆”もより味わい深いものとなっていくことでしょう。「小田高11期生の傘寿を祝う会」のゴールを目指す過程で、メンバーの皆さんが11期会活動で有終の美を飾られますよう心から祈念しております。

以 上