<大画面のパソコンを購入>
東芝のノートパソコン「dynabook」のOSをWindows10にアップグレードしてしばらくは快適に使えていました。ただし、その時にインターネット環境などを設定しなおす必要があり、JCOMに依頼して出張サービスに来てもらいました。その作業そのものはすべて順調に終ったのですが、その時来てくれたJCOMの社員が「元のOSがVISTAだった機器に10を搭載してもあまりうまくいかないと思います。将来何かトラブルが起こるかもしれません」と言われましたが、その時はあまり気にもせず聞き流していました。昨年の夏、小田高11期同期の望月郁文さんから彼の運営する社会福祉法人・宝安寺社会事業部の仕事を頼まれました。私はここで以前仕事をしていたことがあり、いわば古巣に戻った形でしたが古巣はその頃とは全く様変わりしていました。全職員がパソコンで仕事をしている上にそのパソコンのほとんどがモニター20インチ以上の大画面でした。私も無性に大画面パソコンが欲しくなり、知り合いの電器屋に頼んで2016年9月にNECの中古のデスクトップ型を格安で購入しました。これは初めからWindows10を搭載しています。ただし、今までずっと使っていたメールソフト「WindowsLiveMail」は使えず、数年に亘って交信してきた親しい人たちとのやりとりを、見ることができません。標準搭載されているメールソフトは「Outlook」です。
<2台のパソコンを併用 >
欲しかった大画面のデスクトップ型は手に入りましたがメールのやり取りが中断しそうになったので、やむを得ずそれまで使っていたノートパソコン「dynabook」と併用することにしました。それまで不安定だったインターネット接続の無線LANも家の中心部に新しい強力なルーターを設置して、家の中(いたって狭い家ですが厚いコンクリートで仕切られている)どこでもネットに接続できるようにし、デスクトップは書斎にノート型は寝室に置きました。
そしてメールは今まで通りノート型の「WindowsLiveMail」を使用していました。ただしデスクトップ型でも「Outlook」にアカウントを設定し、メールの受信だけはできるようにしておきました。その状態が昨年の9月から今年の1月1日まで続きました。ところが2017年1月2日の夜、冒頭に述べたような事件が発生したのです。東芝のサポートセンターに電話したところ、こうなった原因は「Windows10にある」ということでした。全国的に同じようなトラブルが発生しているとのことでした。修正できるようなトラブルではなく、マシンを購入した時の状態に戻す「リカバリ」をするしかないということでした。
<dynabookのマシンを預ける >
「パソコンのリカバリ」ということ自体は私も今まで何度か経験しているので別に驚きはしませんでしたが、パソコンを一旦フォーマット(初期化)するわけですから、それまでそのマシンに蓄積されてきたシステムやデータは全て消去されてしまいます。自分でアプリケーション・ソフトを使って作成してきたデータは、MS-DOS時代の経験を生かして全てMOディスクやUSBメモリーなどにバックアップを取ってあるので心配はありません。日本語変換機能の「IME」のユーザー辞書もメールのアドレス帳もそれぞれ「テキストファイル」や「カンマファイル」に変換してあるので大丈夫です。問題は長年にわたって親しい人たちと交信してきたメールの文書(受信ファイルも送信ファイルも)が消えてしまうことです。そして間の悪いことにマイクロソフトが2017年1月17日をもって「WindowsLiveMail」のサポートを打ち切ってしまったので、マシンが復活できてもこのメールソフトを使うことができないことになってしまいました。サポートセンターに相談したところ「マシンをこちらで預かってメールの文書も含めて必要なファイルはこちらでバックアップします。メール文書はOutlookに取り込むことはできませんが、読み取ることはできます」という返事でした。いずれにしても私自身ではバックアップできることは限られているので、1月9日に引き取りに来た宅配業者にマシンを預けました。
<マシンは戻ってきたが・・・ >
マシンが戻ってきたのは十日後の1月19日でした。私がバックアップを依頼したメールの文書とインターネットの「お気に入りのリスト」を記録したCD2枚も同梱されていました。費用は3万3千円ほどかかりました。マシンが到着してから早速リカバリに取り掛かりました。以前はどのパソコンにも購入した時に「リカバリディスク」というものがついていて、そのディスクを挿入することにより作業が始まったものですが、最近のマシンにはリカバリソフトが内蔵されていて作業そのものはかなり簡素化されているようです。簡単に終わって私の「dynabook」は2009年8月に購入した時の状態に戻りました。もちろん中身はOSのみでエクセルやワードなどのアプリケーション・ソフトは付属のディスクから自分でインストールしなければなりません。が、それはいつでもできるので後回しにして、まずインターネットに接続しメールが使えるように設定し直さなければならないので、契約しているJCOMに電話して1月25日に来てもらいました。ところが我が家のネット状況はこのパソコンを購入した頃の状況よりは進歩した無線LANによる「ホーム・ネット・ワーク」が構築されていて、アップグレードした7や10には対応していましたが、VISTAでは対応できないということが分りました。
<よ<うやくWindows7のマシンとして復活>
リカバリして初期のVISTAに戻したdynabookのOSを再びWindows7にアップグレードしインターネット・エクスプローラーも最新のバージョンに更新して29日に再びJCOMに来てもらいました。ところがこれでもまだ不十分でした。マシンに無線LANの受信装置が見当たらないというのです。以前は無線でネットに接続できていたのですから本来は内蔵されていたはずですが、リカバリしたときにその部分が壊れたかあるいは何らかの原因で認識できないらしいということでした。しかし無線LANの受信子機を取り付ければ問題は解決するとのことでしたので、JCOMには帰ってもらって自転車で酒匂の「ケーズデンキ」まで行って買ってきました。ドライバのディスクがついていたので自分で取り付け、ドライバの指示に従って操作して、なんとかマシンが無線LANを受信できる状態にして、2月2日に三たびJCOMに来てもらい、ネットの接続、メールの設定、セキュリティ・ソフトの設定などを済ませることができました。その後、自分でエクセル・ワード・アクセスなどのアプリケーション・ソフトをインストールし、使いやすいようにデータを収納するフォルダなどを設定、使い慣れたIMEのユーザー辞書も組み込んでWindows7のマシンとして復活しました。1月2日に故障してからちょうど一か月が経過していました。WindowsLiveMailのデータが見られないという問題は依然として残っていますが、東芝サポートセンターから送られてきたCDには収録されていますから、いずれ何らかの方法を見つけることができると確信しています。
<諸悪の根源は「Windows10」にあり >
これまで縷々述べてきたとおり新年早々からパソコントラブルで一か月間に亘ってバタバタと悪戦苦闘してきました。こうなった原因はOSをWindows10にアップグレードしたことにあります。いろいろ助けていただいたJCOMの社員や電気店の社長などが「VISTAのマシンを10にアップグレードするのは危険だ」と口をそろえて言っていました。これは例えて言えば軽自動車にスポーツカーのエンジンを搭載して突っ走るようなもので、そのまま走り続ければ必ず不具合が生ずるだろうということでした。私自身はインターネット上でアップグレードすればタダだという誠にお恥ずかしい理由でやってしまったのですが、話に聞けばマイクロソフトから執拗な勧誘を受けてアップしたという方もかなりおられるようで、その方々の中にもマシンが不具合になって困っている方がいるようです。余談ですがJCOMに何度も電話した際、電話の案内オペレーターが最初に「Windows10に関するお問い合わせの方は係におつなぎする前に、次のような操作をしてみてください。云々」というアナウンスをしていました。いかにこの件に関する問い合わせが多いかをうかがわせていますね。今回は私が使っていたマシンがたまたま東芝のdynabookだったというだけで、dynabookそのものには全く責任はないものと承知しています。東芝は最近いろいろな面でバッシングを受け「踏んだり蹴ったり」のサンドバッグ状態ですが、この件に関しては「推定無罪」と認定します。退職してから15年余を経過してもなお愛社精神の権化のような東芝OBの佐々木洋常任幹事殿にゴマをすっておいて、冗長なご報告を終ります。お後がよろしいようで・・・
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