「立冬の初候」 《山茶始開》(つばきはじめてひらく) 11月7日頃
山茶花(さざんか)の花が咲き始める頃。椿と混同されがちですが、先駆けて咲くのは山茶花です。
「立冬の次候」 《地始凍》(ちはじめてこおる) 11月12日頃
大地が凍り始める頃。サクサクと霜柱を踏みしめて歩くのが楽しみな時期です。
「立冬の末候」 《金盞香》(きんせんかさく) 11月17日頃
水仙が咲き芳香を放つ頃。「金盞」は金の盃のことで、水仙の黄色い冠を見立てている。
「小雪の初候」 《虹蔵不見》(にじかくれてみえず) 11月22日頃
陽の光も弱まり、虹を見かけなくなる頃。「蔵」には潜むという意味があります。
「小雪の次候」 《朔風払葉》(きたかぜこのはをはらう) 11月27日頃
北風が木の葉を吹き払う頃。「朔風」は北の風という意味で、木枯らしをさします。
「小雪の末候」 《橘始黄》(たちばなはじめてきばむ) 12月2日頃
橘の実が黄色く色づき始める頃。常緑樹の橘は、永遠の象徴とされています。
「大雪の初候」 《閉塞成冬》(そらさむくふゆとなる) 12月7日頃
空が閉ざされ真冬となる。空をふさぐかのように重苦しい空が真冬の空です。
「大雪の次候」 《熊蟄穴》(くまあなにこもる) 12月12日頃
熊が穴に入って冬ごもりする頃。何も食べずに過ごすため、秋に食いだめをします。
「大雪の末候」 《鱖魚群》(さけのうおむらがる) 12月17日頃
鮭が群がって川を上がる頃。川で生れた鮭は、海を回遊し故郷の川へ帰ります。
冬至の初候」 《乃東生》(なつかれくさしょうず) 12月22日頃
夏枯草が芽を出す頃。夏至の「乃東枯」に対応し、うつぼ草を食しています。
「冬至の次候」 《麋角解》(さわしかのつのおつる) 12月27日頃
鹿の角が落ちる頃。「麋」は大鹿のことで、古い角を落として生え変わります。
「冬至の末候」 《雪下出麦》(ゆきわたりてむぎのびる) 1月1日頃
雪の下で麦が芽をだす頃。浮き上がった芽を踏む「麦踏み」は日本独特の風習です。
「小寒の初候」 《芹乃栄》(せりすなわちさかう) 1月5日頃
芹が盛んに育つ頃。春の七草のひとつで、7日の七草粥に入れて食べられます。
「小寒の次候」 《水泉動》(しみずあたたかをふくむ) 1月10日頃
地中で凍っていた泉が動き始める頃。かすかなあたたかさを愛おしく感じる時期です。
「小寒の末候」 《雉始雊》(きじはじめてなく) 1月15日頃
雉が鳴き始める頃。雄がケーンケーンと甲高い声をあげて求愛します。
「大寒の初候」 《款冬華》(ふきのはなさく) 1月20日頃
雪の下からふきのとうが顔をだす頃。香りが強くほろ苦いふきのとうは早春の味です。
「大寒の次候」 《水沢腹堅》(さわみずこおりつめる) 1月25日頃
沢に厚い氷が張り詰める頃。沢に流れる水さえも凍る厳冬ならではの風景です。
「大寒の末候」 《鶏始乳》(にわとりはじめてとやにつく) 1月30日頃
鶏が鳥屋に入って卵を産み始める頃。本来、鶏は冬は産卵せず、春が近づくと卵を産みはじめます。