弔   文
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吉田さん、安らかにお眠りください
3組 佐々木洋
2017.10. 24


 吉田さんと最後にお会いしたのは今年の6月12日のことでしたね。鴨宮デニーズでの「吉田さん回復祝い茶会」でのことでした。久しぶりに退院されたのですが、ご自分で車を運転されてこられた様子を見て、「ああ、良かった。これなら11月11日予定の小田高11期生喜寿を祝う会にも参加してもらえそうだ」と一安心したものでした。ですから、今道周雄さんから今回突然の訃報をいただいた時には本当にびっくりしました。

 しかし、「葬儀は出来るだけ家族だけで」というご意向を受けていながら参上したお通夜の際にお見受けした吉田さんのお寝顔はまた驚くほど穏やかで優しいものでしたね、「我が人生に悔いなし」とお顔に書いてあるように思えましたよ。ことによると、あの茶会の席で、心配されていた小田高11期同窓会や同期生ホームページ(Web11)の動向もほぼ思い通りに進んでいると判断して安心されていたのでしょうか。
 吉田さんとの出会いは何時だったのだろうと思い返してみました。あまり昔のことではなく、どうも6年余前のことだったようですね。東芝を定年退職してから、福島県いわき市にある妻方実家で日本語教師をしていた時に東北大地震に見舞われたことを伝えるレポートがWeb11の前身である「小田高11期通信」に掲載されています。お付き合いのきっかけは、小田高を卒業してから半世紀余りも後のことだったわけですね。

 その後、世界にも類例がないと思われる高校同期同窓生のホームページを立ち上げてこられた吉田さんに対して大いなる敬意を払いながら、「小田高11期通信」とWeb11への投稿を重ねながら吉田さんとお付き合いすることもできるようになったのですが、私にとっての吉田さんの印象は「大いなる奇人」というところでした。こんなに豊かな才能に恵まれていて個性も豊かな人が小田高同窓生にいたのだと知り嬉しい思いに掻き立てられました。

 吉田さんも私のことを少々認めてくださり、編集役を手伝わせようと考えられたのでしょうか、Web11に用いられているソフトウェアのCDを送り届けてくださるようなことがありました。しかし、マイホームページは持っていながら、そのための「ホームページビルダー」をようやくこなしているだけの私には、とても吉田さん並みの編集をするのは困難です。せっかく期待していただいたのに、それにお応えすることができず残念に思っています。

 私に小田高11期生の常任幹事役を引き受けるよう言ってきてくださったのも吉田さんでした。故海野尚光兄及び井上久嘉兄とともに卒業30周年を機に小田高11期同窓会を立ちあげた後、卒業40周年行事を機に同窓会幹事役から遠ざかっていた私にとっては思いがけないお申し出でしたが、素直に受け入れさせていただいたお陰で今、小田高11期同窓生との幅広い交流を楽しませていただいています。

 齢77歳ですから、小田高11期生が一堂に会するのは今回の「小田高11期生喜寿を祝う会」(11/11)が最後の機会になるかもしれません。しかし、今後とも様々な形で11期生交流の機会は設けていきますし、吉田さんの良き相棒であり続けた今道周雄さんを支える形で11期同窓生のホームページも続けて行って、吉田さんが一層懸命守ろうとされていた「11期生の灯」をともし続けていきたいと思っています。引き続き安らかにお眠りください。


                                     以上