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ミラノ万博  身に覚えあり 未来の食べ物
2015.07.21
6組  瀬戸章嗣

 7月20日朝のNHKで、ミラノで開催中の<食の万国博覧会訪問>の放映があり、「地球に食料を、生命にエネルギーを」をテーマに、展示コーナーを回る体験をしましたが、改めて、世界の人々が食べている物が違い、それぞれが、自分達が食べている食べ物を一番と思っているのだと、その多様性を思い知りました。

 そして、その違いは、そこに住む人々の環境への適応の結果だろうと思いながら、次の<未来の食べ物館>へ導かれていったのですが、そこで、紹介されたのが、<キヌア><ミドリムシ><昆虫>などでした。いずれも栄養価の高さやバランスから、又、二酸化炭素削減目的から推奨されているそうで、それらは、人工物ではなくて、すでに地球にあるものであり、それに我々がどう向き合うか、そしてやがて、 美味しいと楽しめる食べ物に育てられるかどうかが、未来の食料問題解決のポイントなのかも知れないと思いました。

 それで、思い出したのが、子供の頃、ニンジンがあまり好きでなかった私に、母が「乃木大将も子供のころにニンジンが嫌いだったらしいが、お母さんに、ニンジンを食べると強くなると言われて食べたから強くなり、大将になったんだよ。」と言ったので、男の子としては、味は二の次を覚えたことです。食べて習慣がつけば、不思議なもので、今では、偉くはないが、人参大好き人間です。

 私の孫の一人が野菜が苦手で、学校へ行くようになって少し変わってきたようには聞きましたが、母親である私の娘が、美味しく感ずるように料理を工夫をしながら、動機づけと食べ慣らしに努めた結果なのだろうと想像しています。

 未来食の<キヌア>は、インカからの穀物で、アンデス山脈の人々に食べ継がれているとのことですが、NASAが、その栄養バランスから、21世紀の推奨穀物として、宇宙食に推奨しているとのこと。稗や粟のような粒粒感から、イタリアン パエリャで紹介されていました。

 <ミドリムシ>は、ワカメのような藻類でありながら、鞭毛運動をする動物的な性質を持ち、植物として葉緑体を持って光合成をして、培養増殖が可能で、栄養補助食品として注目されている他、魚の養殖餌として、又、油脂生産性が高くてエネルギー源としても注目されているという。

 最後に、コオロギを食べ試しながら食用研究をしているという女性研究者が出てきた昆虫コーナーでは、各種の昆虫が、たんぱく質その他高栄養価のゆえに、未来食物として注目されているのを知りましたが、子供の頃に、イナゴや蜂の子を焼いて食べ、 醤油や甘味付けで美味しかった思い出があるので、新しい食べ物の種類として、あまり抵抗感がないと感じました。

 日本人のエンゲル係数は、最近は上昇傾向とはいえ、25%程度で、<飢え>とは離れていますが、世界では、9人に一人が飢えていると聞き、世界レベルでは、人口70億人が、100億人へ向かって、増え続けているのが現下の状況とすると、食料とエネルギーはどうなるのかと気になっているところですが、すでに、トマトその他の野菜が、工場で大量生産されているのをテレビで見ており、<工場農業>で世界の食料問題を解決できるとする研究者の説を聞いたことがあり、今回の食の万博を見ていると、先は、開けていると思ったことでした。


         
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