済州島第二日目は前日に見ておいた潜水艇による海底観光から始めた。潜水艇乗り場に行くと、結構な数の観光客が集まっていた。潜水艇は船着き場から直接乗れるのではなく、連絡船で少し沖に出てから潜水艇に乗り移るのである。皆先を争って連絡船にのり込み、沖へ向かうと島が見えてきた。この島の周辺で潜水するのだそうだ。
潜水艇は、連絡船が止まるとゆっくりと近づいてきて接舷した。船体長10メートル程度で細く、白い船体は華奢に見えた。艇の前部と後部にはハッチカバーの塔が立っている。艇内に入ると中央通路を挟んで両側に席がある。席にはそれぞれ丸窓があって、外を覗ける仕組みだ。
はじめに船員から安全注意とこれからの行く先について説明があった。なにぶん韓国語だから内容は皆目分からない。やがて艇は垂直に潜水を始め、数メートル潜ったところでコトコト走り始めた。島の岸壁に沿って進むので、ゆっくり進んでいるのがわかる。この間も船員がいろいろ説明するが、皆目分からない。艇は数十メートル進んだかと思ったところで停止し、やがて艇外に潜水士が現れ餌を撒きはじめた。集まってくる魚は大小さまざまだが、窓ガラスが厚くてレンズ場のため実際の大きさはよく分からない。この程度なら水族館で魚を見る方が迫力がある、というのが正直な感想であった。 |