昨年暮れから正月にかけてぼちぼちと本を2冊読んだ。もっとも本と言っても一冊はペーパーバックで、もう一冊は正確に言えば一冊と呼べるものではない。電子ブックなので1ファイルとでも呼ぶのだろうか。Koboという端末を景品でもらい、無料ダウンロードしたものを読んだのだ。
とりあえずペーパバックから紹介したい。
Inferno(地獄)は「ダ・ビンチ・コード」を書いたダン・ブラウンの作品で2013年に出版された。「ダ・ビンチ・コード」が面白かったので期待して買ったのだが、筋立てに随分無理があり、納得できなかった。しかし、これを読んで改めて気付かされた事がある。それは「人口爆発」と呼ばれる世界人口の急増が、地球の未来を危うくしている事、それに対し各国政府は何の対策も取っていない、と言う事である。
有史以来世界人口は近代に至るまで20億人以下であったが、過去の200年間に70億を超え、さらに100年後となる2100年には,120億人に迫る勢いで増えている。この小説は「果たして地球はこの増え続ける人口を養い得るのか」という疑問を投げかけている。