お大師様が 山林修行したゆかりの辺地(へち)を、自分の脚で辿ることで、弘法大師の霊験にあやかりたい、という人々の願いから、八十八ヶ所をお遍路する人々が絶えないという。「八十八ヶ所お遍路」はお大師様の十大弟子のうち五人(四国出身)が、お大師様の教えを受けながら、この路を踏まれたのが始まりと言われている。
現代は西欧の物質文明がもたらした経済繁栄と科学文明の行く先に翳りがさし、物質時代から精神・心の時代へ価値観が問い直されていると言われている。
現在地球上に残された自然「山川草木」を尊び、『空と海』とどのように対面していくかを考えるとき「真言密教」という芸術宗教を創出した「空海」の思想を探るのはいいかも知れない。