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  福島県の除染事業について                            2012.08.14  4組 安藤康正
 現在、朝日新聞(朝刊)3面に「プロメテウスの罠」(除染の悩み)シリーズが掲載されていますが、小生、昔の会社の同僚から依頼されて福島県の除染に関する手伝いをしています。この4月から福島県各地におもむき、東電福島第一原発事故で汚染された福島県の除染事業に関し、国が新しい法律(通称、除染電離則)を制定したことを受けてその内容、放射能に関する知識、除染方法一般について福島県の民間企業の方々へ(福島県が主催する講習会を開いて)説明する事業をお手伝いしています。放射性物質は、原子力ムラでは基本的に室内において「管理区域」を設定し、厳しく出入管理や被ばく管理をしているところですが今回の原発事故では広範囲にわたるオープンなフィールドにばらまかれてしまい、それをいかに安全に回収・除染するかが、大きな関心事です。

  広範囲の除染はとても原子力ムラの職員だけでは不可能なことであり、一般企業の方々のご協力をいただき、ひとつでも多くの企業が手を挙げて除染事業に参画されることが国と県の目標です。

 昨年12月に制定された除染電離則と今年7月に改訂された除染電離則について4月からすでに5回ほど講習会を開催しました。常に100名弱の参加者がいます。南相馬市での講習会の時はJR常磐線では(震災の影響か)直接アクセスできないため、一旦、東北新幹線で福島へ行き、そこから路線バスで南相馬市(原ノ町)へ向かいました。途中、通過した飯館村(汚染度が高い山村)は人影もなく、田植えされていたのはたった一枚の田んぼだけで、田畑は荒れ放題。翌日の帰路に見たのはひとけのない街灯と5軒程度の家の灯りだけでした。まだまだ空間線量率が高くて帰還できない状態であることが実感しました。

 
       
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