ちょっと発表




 鮭の殺菌について (生で食べる方法)
2015.10.22   3組 遠藤紀忠

 “鮭はさかなの王様である”
これは吉田さんの『グルメレポート』からの引用ではなく、北海道出身の作家渡部惇一著「これを食べなきゃ・わたしの食物史」(1995年集英社刊)に書かれている件です。この本の一部を紹介します。

 鮭はさかなの王様である。(中略)
 わたしがサケを魚の王様とする第一の根拠は、その姿の見事さである。銀色の鱗を身一杯にまとい、背ビレをたなびかせながら川をさかのぼるサケの姿は、精悍で逞しく、しかも威厳にあふれている。(中略)
 これを王様とする第二の根拠は、身が美味しく、どの箇所といえども捨てるところがないことである。(中略)
 サケの第三の魅力は、その生態がミステリアスなことである。(中略)
 サケは本当は甘い魚である。淡泊ななかにほどよい甘味が隠されている。このことが最もよくわかるのはルイベである。ちなみにルイベはサケの身を凍らせたもので、かってアイヌ人は秋に獲ったサケを雪の中に埋めておいて、賓客がきたとき、雪のなかから取り出して刀で刻んで出した。  今はこれに薄く生姜醤油をつけて食べるが、口のなかにしばらく含んでいると、凍った部分が溶けてきて、さわやかな甘味が口中に広がってくる。


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