私は2007年の咽頭癌の放射線治療によって味覚を失うと同時に唾液欠乏症にもなっているので、食べるものも制限されてしまう。食事は朝(といっても10時頃)と夕方6時の2回である。何しろ空腹感というものが生じなくなっている。沢山食べれば血糖値が上がり、食べなければ段々と骨皮筋衛門になって行く。最近は肌までもが老人ホームにいらっしゃる爺さん婆さんのようなシワが腕に表れてきた。まあ、老人ホームに居なくても爺(じじい)は爺であるが。孫などは普段は「じったん」とか「じい」と呼んでくるが機嫌が悪いと「くそ爺」などと言ってくる。まあ、それも楽しいが。
というわけで、朝食のメニューは比較的大盛りの生野菜にココナッツ・オイルかオリーブ・オイルで作った自家製ドレッシングをかけて食べる。甘味料はノンシュガーである。それに脂の乗った魚の干物(例えば縞ホッケ)か甘塩の鮭、別に納豆と仏さんにあげる程度の量のご飯、これに生卵を半分位かけて食べる。卵が無いときは牛乳をチンチンに沸かしたものかけて食べる。おっかあは気持ちが悪いと言うが、他に方法が無いから仕方がない。
夕食は生魚か肉であるが、安い肉をステーキとして家で焼いても美味しく食べられない。それにステーキ屋で食べてもあまり値段が変わらない。そこはおっかあも同じだと言う。多分焼くのが面倒くさいのだろう。来春から施行されるTPPで米国産・豪州産に期待しよう。
生魚はノルウェー産の油の載ったサーモンをそのまま食べるかバーナーで炙って食べる。そこだけが至福のひとときである。ノルウェー産が無いときはチリ産で我慢するが味と食感は1ランク落ちる。あまりいい加減なことを書くと3組の遠藤さんに怒られるかも知れない。その時はお許しを。
ノルウェー産の背や腹は刺身として生で食べることが出来るのであるから、柵に下ろした以外の頭と一緒に盛ってある胸びれ辺りのところも生で行けると思った。でもちょっと勇気が出ないので、表面をバーナーで炙って食べたら、これが大成功。それから1週間立つが特に身体に異変が起きないので、今後も時々食べることにした。半月ほど前にあるスーパーの魚屋に北海道産の生鮭の切り身が売られていたので、魚屋の親父さんに、これ生で食べられるかと尋ねたら、殺菌してないので虫がいるから火を通せと言われた。ということはノルウェー産の刺身用は何らかの殺菌がしてあるのだろうか。よく一度冷凍させると殺菌出来ると言われるが、解凍と書いてないし、生と書いてあるので、どうなっているんだろう? よく分からない。近海の烏賊類も虫が多いので、一度冷凍してから食べた方が良いと言われるが、私はそうしたことを経験していない。魚屋は鰺やカマス、サンマは殺菌など必要無いと言う。もしかしたら、私の体内の癌細胞が雑菌を食べているのかも?多分遠藤さんが後でコメントしてくれると思う。 |