ちょっと発表




 
2016.06.12  広報担当常任幹事  佐々木 洋

 2016OHCD11期主催講演会・懇親会レポート

 小田高ホームカミングデー(OHCD)講演会(5/15)終了後、広報担当常任幹事がボサッとしている間に、 以下のような“速報”が“広報”されましたので大方の様子は既にご存知かと思います。

   2016年度 OHCDは無事終了しました
 太田常任幹事の講演要旨
  「地球温暖化と原子力発電再稼働の是非
 

この期に及んで“遅報”は無用かと思いましたが“大方の様子”以外で、今後の企画実施のためにも考慮が必要と考えられる事項について、広報担当常任幹事として以下のようにボサッと広報させていただきます。

 その1 受講者数の推移

 今回をもって私たち小田高11期生同窓会は、以下の通り、計6回の講演会歴を積み重ねることができました。太田充さんの講師としての2度目の“登板”は昨秋の学年幹事会(2015/10/9)投票によって決定されたものです。最初(平成23年度)の「受講者数:不明」は、福島原子力発電所事故勃発の直後だっただけに放射能対策が喫緊の問題であり、国民的関心度が極めて高かったため、事前受講申し込みのなかったOHCD来場者(即日参加者)が殺到したため会場が超満杯となり、“数えきれない”状態になったものです。しかし、「国民的関心度が極めて高い問題について講義できる人材が11期生同窓会の中にいる」という条件が得られるのは寧ろ例外的ですので、第2回(平成24年度)以降は、狭い会場(今年は3-2教室)に見合った受講者数で推移してきており、今回も即日参加者ゼロで、事前受講申し込み者のみの44名受講という規模になりました。

 ①平成23年度 講師:太田 充「福島原子力発電所の事故と放射線の影響」 受講者数:不明
 ②平成24年度 講師:杉山 剛「腎臓病早期発見と食事療法」       受講者数:約50名
 ③平成25年度 講師:遠藤紀忠「日本のサケ(鮭)」           受講者数:約30名
 ④平成26年度 講師:大倉冨美雄「百年後の小田原をどうする」      受講者数:約30名
 ⑤平成27年度 講師:三木邦之「地域は消滅するのか」                       受講者数:32名
 ⑥平成28年度 講師:太田 充「地球温暖化と原子力発電再稼動の是非」  受講者数:44名
 

 例年、私たち11期生同窓会主催の講演会は、樫友会本部が力を入れ事前PRをしているメインイベント(今回は「一流企業経営者4名が一同に!」と題する経営者シンポジウム)と同時間帯に行われる“大河ドラマの裏番組”のような位置づけで行われてきています。45名収容が限界と考えられる会場(今回は3-2教室)を割り当てられている現状から判断しても、今後とも、“公開”講座として即日参加者を受け入れつつも、“11期生同窓生及びその紹介先”を主体とした受講者に対して、“同期同窓会講演会らしい”講演者と演題の講演会を志向していく必要があるように思えます。

 昨秋の学年幹事会は早目に会議案内を出状し、この間に各クラスメンバーのリクエストを取り纏めていただくよう要請していたのですが、実践されたクラスは僅かでしたので、多くの同窓生たちには「学年幹事が勝手に決めた講師と演題」と思われているに違いありません。今年も10月に学年幹事会を開いて来年のOHCD講演会の講師を決定しますので、そこには各クラスメンバーのリクエストを反映されるよう期待しています。小田高在学3年間の20倍もの長い間、それぞれのクラスメンバーが違った体験をしてきています。そんな体験談に耳寄せ合って11期同窓生を“再発見”するというのも“同期同窓会講演会らしい”のではないでしょうか。


 その2 今回の講演会の特徴

  受講の11期生から「今年は女性受講者が多かったですね」という驚きの声が挙がったのは、“速報”の「2016年度 OHCDは無事終了しました」に掲載されている講演会場の写真をご覧になってもお分かりいただけると思います。昨年は受講者32名のうち小田高11期生女子は高橋佳子さん(2組)一人だけだったのですが、今年は高橋佳子さんの他に、柳澤肇子さん、織田照子さん(ともに1組)、町田和代さん(7組)が加わり計4名の受講となりました。

 しかし、これにもまして女性比率を高めたのが、今春の学年幹事会(2016/3/18)での決定に従って行った「城内高校同級生勧誘」の動きを反映したものでした。「学校が統合され“新生・小田高”になっているのに、同窓会合併の機運が現れてこないので、城内高校卒業の同窓生が参加されないのは残念」という意見に基づいて動いた結果、城内高校同窓会「窓梅会」で会長代行をされている内田圭三副会長や11期代表幹事の鈴木栄子さんをはじめ計9名の城内孤高系女子受講者が参加される結果となったからです。

 私たち自身も小田高「樫友会」は「窓梅会」と全く無縁と思っていたのですが、「窓梅会」の鈴木会長や内田副会長が「樫友会」役員会に常時出席されてきているそうです。城内高校の「県下高校女子陸上競技大会春秋二十二回優勝記念」の石碑(下掲の写真<小田高内の城内高校>参照)が小田高キャンパスに移転されていたり、「小田原城内高校」の看板の立つ窓梅会展示室があったりして、城内高校の跡が小田原高校に残されているのを知って驚きました。こんなところから、ご参加いただいた城内高校勢に“新生小田高”が“城内高出身者の母校”だと思っていただけたら嬉しいのですが。
ご存知でしたか、小田高内の城内高校

 上記の城内高校陸上競技部の石碑に旧姓の「安部くに江」が刻まれている藤原さんは、「窓梅会」11期代表幹事の鈴木栄子さんとその双子の姉上・小島久子さんの旧姓「大曾根」を確認し合って嬉しそうに談笑されていました(次の写真左)。また、6組学年幹事の月村博さんがご案内した加藤享子さんと佐野和子さんの岡本中学出身コンビとも“窓梅会11期同窓会”を楽しんでおられましたが、南足柄中学卒業のはずなのに岡本中学卒業の月村さん自身とも、窓梅会と樫友会の間の“樫梅会11期同窓会”をされている(下記の写真右)ので少々驚きました。中学時代に2泊3日の足柄上郡ジュニア・レクレーション大会というのがあって、そこでの足柄中学と岡本中学の共同生活でご一緒だったからだそうです。

 一方、城山中学卒業の市原多恵子さんと木下順子さんも、旧姓を確認しながら“窓梅会11期同窓会”をする傍らで、城山中学3年11組で同クラスであった中村毅さん(5組学年幹事)と“樫梅会11期同窓会”を楽しんでおられました。藤原くに江さんの場合には、南足柄中学同期生の石田康一さんや、加藤寛徹さん、芝田工充さん、また、当時の小田高陸上競技部関連の岩間充雄(旧姓:枝野)さんなど、また、市原多恵子さんと木下順子さんの場合には、7組学年幹事の山本哲照さんの他、石井敬士さん、澤村恭正さん、須藤一雄さんといった城山中学3年11組勢が講演会に参加していたら、もっとにぎやかな“樫梅会11期同窓会”の風情になっていたことでしょう。

 根岸俊郎さん(3組:下の写真<窓梅会による樫友会の拡大>の右側)の奥方の幸子さん(同写真の中央)の場合は、城内高校13期生で窓梅会副会長の内田圭江さんの大学の後輩にも当たるということですので講演会にご参加いただきました。ところが、根岸夫人は小田高の教師をしていた頃に安藤彬さん(8組学年幹事:同写真の左側)と同僚であったことが分かり、そのことから、これまでは交流のなかった根岸俊郎さんと安藤彬さんの間に“同窓生新発見の場”ができあがりました。これは窓梅会が媒介となって“窓梅会11期同窓会”の中に懇親のラインが新たに形成された例と言えそうです。

 2組学年幹事の下赤隆信さんからは、「お陰さまで久しくお会いできなかった大学の先輩に会うことができました」とお礼を言われました。窓梅会11期期代表幹事の鈴木栄子さんに同行されてきたご夫君の鈴木英男さん(小田高8期生)にお会いできたのがよほど嬉しかったのでしょう。

 今回の講演会は、このように様々な同窓生関係の組成に役立ったように思えますが、ご参加いただいた城内高校勢はこの点をどう評価されたでしょうか。私たち“樫友会11期同窓会”の間にあるのと同じように大きな温度差があるものと考えられますので、一気に“窓梅会11期同窓会”の活動が活発化するとは思えませんし、まして、“樫梅会11期同窓会”結成の展望が開けてくることは期待薄のように思えます。先ずは“樫友会11期同窓会”活動を活性化することに専心して、その過程で“窓梅会11期同窓会”メンバーの参加を促して“新生・小田高”の“樫梅会11期同窓会”らしさを享受していくことにしたら良いのではないかと思っています。


 その3 OHCD自体の変化

  今回から、私たちがなじんできた「小田高ホームカミングデー(OHCD)」が括弧書き表示となり、一般的な学園祭名称と代わり映えのしない「樫友祭」が正式名称となってしまいました。樫友会本部でOHCDを取り仕切っておられる蛭田克美委員長にお聞きしたところ、「樫友祭(小田高ホームカミングデー)」に名称変更したのは、小田原高校同窓会の愛称として定めた「樫友会」を定着させるために、ホームカミングデー実行委員会が提案し、同窓会運営委員会で決定したのだそうです。今年の「樫友会」常任幹事会(4/17)で配布された資料を改めて調べたところ、「ホームカミングデー実行委員会」の名称も「樫友祭実行委員会」になっていました。

 Google検索エンジンによると、「ホームカミングデー」は約598,000件もの該当件数があります。もともと、アメリカの高校や大学で、“卒業生たちを”年に一回、母校(ホーム)に“お迎え”して(カム)、ダンスや同窓会など各種イベントを楽しむ大きな伝統的イベントの名称なのですから、日本の学校もこぞって採り入れているのだと思います。しかし、アメリカ源流の「ホームカミングデイ」は、「卒業生たち“を”お迎えする」という表現からも分かるように企画主体が同窓会ではなくて学校当局となっています。「東工大に関わる全ての方、そして、地域の方々との交流イベントです。卒業生の方は、同窓生や先輩、後輩、恩師と旧交を深めていただき、在校生には、卒業生との貴重な交流の場として、地域の方々には、東工大について知っていただく場となればと思っております。」とうたう東京工業大学ホームカミングデイは、まさに源流に乗ったものと言えそうです。

 これを日本化して、同窓会主催の形にして名前も日本語っぽく「ホームカミングデー」として採り入れた学校は、決して小田高だけではなくて他にも多数類例があるようです。しかし「樫友祭(小田高ホームカミングデー)」として同窓会の愛称を冠にしたのは、ホームページを検索したところ小田高だけのようです。因みに今回、何人かの小田高同窓生の後輩に「今年はホームカミングデーに行かないの?」と尋ねてみたところ、「小田高ホームカミングデー」についてはみんな知っていましたが、今年の開催日については誰も知りませんでした。ついでに「樫友会」についてみましたが総じて「なにそれ?」という反応。これで「樫友祭」という名前を用いたからと言って、どこまで「樫友会」の名が定着するのだろうか疑問に思いました。むしろ、「小田高ホームカミングデー」の日程をPRして「カム(Please Come. &  Let’s Come.)を訴求する過程で「樫友会」の求心力を高めていくしかないのではないかと考えています。

 いずれにしても、“新生小田高”でありながら、「樫友会」の“樫”の姿ばかり立ちこめていて、「窓梅会」の“梅”の香りがまるで乏しい現状を問題視して、「樫梅会」の意識をもって取り組んで行こうという私たち11期同窓会にとって「樫友祭」への名称変更は有り難い話ではありません。東工大ホームカミングデイのキャッチフレーズ「旧友との“再会”と新しい“出会い”」は私たちがこれまで追求してきた道でもあります。早稲田大学ホームカミングデーの謳う「お帰りなさい!ようこそ、青春の杜、思い出の母校へ」といった思いを新たに、私たち11期同窓会は相変らず、「小田高ホームカミングデー(OHCD)」を看板にして、「樫梅会」の皆さんに対してPlease Come.と Let’s Come.を訴求し続けていくことにしたいと思っています。


 その4 受講者からの反響

 講演会参加者総勢44名から“下手人”グループ(太田講師、今道司会者、植田応援団長(注1)、佐々木常任幹事)の4名を除いた40名のうちの19名からアンケートに対する回答をいただきました(回数率47.5%)。以下にそれぞれの受講感を五十音順・敬称略にてご紹介しますので、“速報”の「『地球温暖化と原子力発電再稼働の是非』の講演要旨」と併せて講演受講の追憶ないし追体験にお役立て下さい。

 注1 
 会場案内図の作成・貼付から、会場内の講演用機材のセッティング、座席の配置に至るまでの“縁の下の力持ち”の現場設営担当責任者です。講師のクラスを代表して今年は4組学年幹事の植田研二さんが担当してくださいました。昨年は三木邦之講師のクラスを代表して2組学年幹事の下赤隆信さんが担当しました。

その後の原子力の事情についてのお話し、本当にありがとうございました。原子力のメリット、デメリット等良く勉強になりました。
                                  (安藤 彬8組学年幹事)

有意義なご講演感謝します。「考え方」を考える必要を感じました。参加させて頂き有難うございました。
                                 (内田 圭江:窓梅会副会長)

太田さんの長年の豊富な知見に基づく具体的で分かりやすい講演でした。ハイレベルな話でしたが、タイムリーで、現在の日本の状況を改めて考える契機になりました。判断の難しい面もありますが、私にとっては大変参考になりました。また、常任幹事さんのお骨折りで窓梅会の方がご出席されたのもいいと思いました。

                                 (植田 武二:8組学年幹事)

身近な実例を駆使されての講演は分かり易くありました。有難う御座いました。

                           (大倉 顯:遠藤紀忠3組学年幹事の学友)

大変有意義な講演でした。新しい知識が増えて、原発のことなど再考してみます。講演のレジュメがないのが残念でした。太田氏の著書を読んでみます。

                                     (織田 照子:1組)

太田さんの講演はわかりやすく時間を短く感じました。「無知」とは真に恐い(怖い)と思いました。もっと勉強しなくちゃあ~。
~楽しい講演でした~   ありがとうございました。

                              (鈴木 栄子:窓梅会11期代表幹事 )

大変分かりやすい原発容認論でした。

                             (鈴木 英男:鈴木栄子さんのご夫君)

大変参考になりました。有難うございました。

                                     (瀬戸 章嗣:6組)

生活者としては生体系への影響が気になる。産業革命後の変化を考えれば今後はどうなるか・・・
毒も薬になるホルミシス効果を医療には恩恵を感じる。何んといっても、科学者は責任を常に意識して研究して欲しい。(研究のための研究にならぬことが必要)

                                     (高橋 佳子:2組)
「窓梅会の皆さんに恥ずかしい講演はお見せできない。小田高11期生の資質が問われかねないとの意識が働いた」と言っておられた太田さんの講演は前回同様すばらしいものでした。後輩の高橋さんも感心していらしたように相当な準備をしての講演だったと思います。福島の原発事故については新聞、テレビ等である程度理解しているものの今回の話を聞き“何が原因”だったのかよく分かりました。
また、窓梅会で参加された加藤・佐野のお二人も「とても良い話を聞くことが出来た」と大変喜んでおりましたので一安心した次第です。                   (月村 博:6組学年幹事)

原子力発電はこわいが、考え方によっては進めるべきなのか?
特にエネルギー源が輸入に頼っている状況下では原発再開も考えるべきなのでしょう。

                                  (中村 毅:5組学年幹事)

興味深かった。

                                  (林 明徳:6組学年幹事)

大変参考になった。 地球環境温暖化…原子力発電との関連がある程度理解できた放射線の人体への影響について理解できた

                                 (村田 正孝:5組学年幹事)

非常に良いお話しでした。原子力の使い方で人体にも悪い影響ばかりではない事も良く判りました。国民の理解が必ずしも正しくないところに問題があり、廃棄物の処理場の問題も解決できると思う。正しい理論の理解を、もっともっと広めるよう専門家の奮起をお願いしたい。  

                                  (湯川 豊: 8組学年幹事)

太田さんの講演は素晴らしかった。放射線ホルミシスの話は初めてだったが面白かった。太田さんは原子炉の再稼働にも賛成なのですね?

                                     (西川 岳男: 4組)

よい勉強になった。結局、守備基準の基準(?)が確立されていないことが分かった。

                                         (無記名
内容は難しい部分とわかりやすい部分がありました。 黒板に貼ってあった「地球温暖化と原子力発電再稼働」の紙も配って欲しかった。
                                         (無記名)
 

 太田講師は、しきりに「自分の能力の衰え」や「滑舌の悪化」を気にしながら、講義の準備と練習をされていましたので、「11期生の聴き手に“あれくらいならオレでもできる”と自信をもたせるように、ノンビリ戸惑いながら話を進めてください」といったように、ヘタッピな講演をするよう重ねてお勧めしていたのですが、そのような“邪悪な助言”には耳を貸さずに懸命な練習を重ねていた跡がはっきり見えたような気がします。講演の出来栄えについては、上述のアンケートでも賞賛されていますが、常任幹事コンビの私としては特に、「原発再稼働については賛成論も反対論もあり得るが、自分が知識をもっていないでマスメディアの言いなりになっているのが一番悪い」という一言に大いなる同感を感じました。実際に、「アベノミクスとは何ぞや」という問いに応えられるだけの知識をもっている日本人がどの程度いるのでしょうか。来年講師をされる方にも、「ヘタッピな講演でも良い。マスメディ論調にとらわれない話をしてほしい。」と予めリクエストおきさせていただきます。


 その5 懇親会の現場より

  講演会会が終わると、いつもの「魚がし」でのいつもの懇親会です。懇親会幹事を担当することになっていた会計幹事の山本哲照さん(7組学年幹事)が、急激な脚の痛み(後に球状疱疹によるものだと分かりました)のために参加を取りやめたので、後を託された私は司会役と会計役お務めのため会場へ急いだのですが、私が着いた時には会場の一角に数名が座り込んでいて、別途会計分と称して、しきりに“ビールの乾杯の練習”を繰り返していました。懇親会幹事として「どうして雰囲気を盛り上げようか」と思案していた私としては、この盛り上がりぶりを見て一安心という寸法でした。

 さて懇親会開始。出席者みんながリラックスして着座しているようにできるようにするためには何より新参者を紹介することが大切と思って、3組学年幹事に新任された遠藤紀忠さんを紹介した後に、初参加と思しき面々を指名したところ、次から次へと「何言ってんの?私は何回も参加しているのに。」という“却下反応”が出るばかり。「あーそうか、昨年常任幹事になったばかりの私の方が新参者に近かったんだ」と素直に11期同窓会の“グループとしての熟成ぶり”を認めて先ずは談論風発の賑やかな自由懇談の場のスタートと相成りました。

 法事のために講演会は欠席した石井敬士(2組)も遅れて参加。樫友会で資料委員会副委員長をされているので、今後我々11期同窓会と樫友会本部との間の橋渡し役をしてくれるはずです。一方、今年は城内高校勢をはじめとして「講演会のみ参加」が多かったので、講演会は昨年の32人から42人に増加したのに対して、懇親会の方は昨年の28人から23人に減退してしまいました。講演会は4人増えた小田高11期生女子連も懇親会には目もくれず全員バイバイ。昨年と同じ男子だけの清一色状態になってしまいました。

 事前に“ビールの乾杯の練習”をするグループがいたり、賑やかな談論風発の自由懇談をしたりして“グループとしての熟成度”は充分なはずなのに何故懇親会参加者数が減ってしまって女子同窓生からも敬遠されてしまうのだろうか。自分自身も自由懇談を楽しみながら考えてみたところ、二度目の「あーそうか」で、自然発生的に11期同窓生内に“グループ”が形成されていて、常連グループ内での“熟成度”が高まっているだけなのではないかと思いました。現に行われている賑やかな自由懇談もグループ別ですので、懇親会場内は四分五裂の話題の分散ぶりで「一つになっていない」有様なのです。

 そこで、「一つになろう」という雰囲気を助長するため、懇親会にあるまじき「私語禁止」のルールを強いて「3分間近況報告スピーチ」のコーナーを始めました。太田、今道、植田、山本、佐々木の5名の“下手人”連による事前ミーティング(5/7)では、「時間がかかり過ぎる」という理由で“却下”されていたのですが、ここは懇親会司会代理の“特権”発動の場です。実際に、これを実施することによって、“バラバラ懇親会”で、声がデカくて話し好きなメンバーしか話していなかった状態から脱して、物静かで控えめなメンバーも漏れなく“自分”のことを話すことができたと思います。同じく物静かで控えめな私も、“バラバラ懇親会”に参加して与太話だけ聴かされて帰って、「何の懇親ができたのだろう」と訝ったことが何回もあるのですが、今回はこの一人一言スピーチのお陰で“物言わずして立ち去るメンバー無し”という“特権”効果だけは挙げることができました。

 それにしても驚いたのは、全員が「私語禁止」のルールを守って一人一人の話に耳を傾けていたことでした。“やればできる”じゃないか、「さすがは聞き上手!」と思い至ったところで、もう一つの「あーそうか」が脳裏に現れました。「ここに集まっているのは講演会の常連メンバー。聞き上手なのは当たり前じゃないか」という思いでした。これとほぼ同時に思いだしたのが、講演会受講者募集の過程で7組学年幹事の山本哲照さんから届いた「7組は全滅!」と題するメールで、ここに書かれていた「7組のメンバーはOHCD講演会に関心を示さなヤツラばかりだ」というボヤキ節でした。「あーそうか。講演会好きメンバーに限られているから、講演会に随伴する懇親会出席者数も伸びないのだ」というごく“当たり前”のことに今更気付いたのでした。

 原発事故発生の直後のOHCDの際に11期生主催の時宜を得た講演会を企画実施したのは確かに大きなヒットでした。しかしその後は「講演会だけしていれば良いさ」という雰囲気で流れてきたのではないでしょうか。そしてできたのが現在の「講演会好きメンバーだけの懇親」という実態なのではないかと思います。しかし最近は、テニスや囲碁の同好者同士の集いと懇親も始まりだし、更にギネスブックものの高校同期生ホームページ「小田原高等学校第11期(Web11)」をめぐる相互交流も活発化してきて「11期生同士の懇親の場」も広がりつつあります。それぞれが好きな11期生の集いに参加して“バラバラに懇親を楽しむ”ことができるようにすればよいのではないかと思っています。

「高貴高齢者になって何を今更…」とマスメディア論調にも似た慎重論を唱える同期生もおられますが、一方、「年齢ではなくて好奇心の強さが若さを決める」とも言われております。英語でも”How old are you?”と聞かずに”How young are you?”という聞き方がされるようになっていると聞きます。私たちも元気に”We are still 75 years young.”と答えて“高貴幸齢”な日々を過ごしていくことにしませんか。今年のOHCDには初めて展示グループが設けられ、私たちの講演会場に並ぶ三つの教室で展示会を実施していました。私たちも「小田高11期生の個展」を開きたいと、写真や絵画の展示会に慣れておられる山本悟正や池島豊さん(ともに3組:池島さんは今回不参加)ご協力を得て一歩足を踏み出そうとしていたところです。私たちより“高齢”の昭和30年卒でありながら茅ケ崎市民ギャラリーで絵画展「第10回悠稀の会」を開いている湘南高校同窓生の皆さんに“高貴幸齢”の面で負けているわけにはいきません。「小田高11期生の個展」実施の折には“若さ”をむき出しにして乗り込んできて、ここで同窓生再発見をして懇親を深め広めてください。

 また、「知っていそうで知らない小田高エリアめぐり」のイベントなども如何ですか。懇親会の中のやり取りで、湯河原町で観光ボランティア活動をされている林明憲さん(6組学年幹事)とは“湯河原めぐり”を、小田高在学中から松田町寄(ヤドリキ)在住の安藤彬さん(6組学年幹事)とは“寄ロウバイ鑑賞会”の実施について内諾をいただいています。私自身、林さんとも安藤さんとも小田高在学中はクラスが違って、お互いに知らぬもの同士だったのですが、同じ小田高11期生の親睦の輪に加わり、このようにして更に一緒に親睦の輪を広める活動ができるのを嬉しく思っています。これも実現の暁にはどうぞ積極的に“親睦の輪”に入ってきてください。今回は事後に写真入りのお礼状をお出ししたところ、嬉しいことに、内田圭江さん、鈴木栄子さん、藤原くに江さんの城内高校勢から感謝のお手紙をいただきました。とりわけ嬉しかったのは、鈴木栄子さんからのお葉書に書き記されていた「懐かしいふるさと(ホーム)に帰ったような気が致しました。」という一文でした。これからも「樫梅会」の意識を持ちながら、積極的に“親睦の輪”という「ホーム」を広げていこうではありませんか。

                                         以 上