ちょっと発表 Home




榮さん、下赤さん

2014.05.02    3組 佐々木 洋

 こんにちわ。「小田原高等学校第11期」(WEB11)のお二人の記事を拝読して「スゴイ映画通だなあ!」と感服するとともに、同じ印象を7組の山本哲照(通称:テッショー)兄から受けたことを思い出しました。そして「マイホームページのどこかに書いたことがあったっけ?」と思い返して検索したところ、以下のような記述が見つかりました。いずれも大家でおられるお二人にはドーデモイー記事でしかないと思いますが、来るべきWEB11懇親会に、少しもシャイではない下赤・榮・山本のSHYトリオが集まったらさぞや映画談議が盛り上がるだろうと思って、敢えてお目を汚させていただきます。

還暦記念カナダ・アメリカ西部ドライブ旅行  
 「シェーン」の気分で湖上散歩 (テッショー兄貴)、D水口、N佐々木で8時半スタート。9時ジャクソン湖に着き、モーターボートで湖上へ。水口が最近取った4級小型船舶の免許が役立った。1953年の映画「シェーン」のタイトルバックに使われた山々、グランド・テートン山(Mt. Grand Teton)やモラン山(Mt. Moran)などが湖のすぐ近くに聳え立ち、2時間の湖上散歩を十分に楽しんだ。11時30分に湖を出て12時10分ジャクソン・シティ着。バーボン・ウィスキーとツマミを買った店で教えてもらった中華料理店「香港」で昼食。13時10分D中澤、N佐々木に交代し、ガソリンを補給してR89を出発。ジャクソン湖まではあった地図が1枚紛失していることに気付き、ガソリンスタンドでワイオミング州の地図を買う。15時にD佐々木、N山本に交代。そのままずっとR89を走り、16時50分R89と分れてR34に入り、州名もアイダホ州となる。D水口、N中澤に交代。R34の途中ワヤン(Wayan)の部落で道が分らなくなったら、若い青年が車で案内してくれた。ソーダ・スプリングス(Soda Springs)のR34からR30への分れ道では、工事中の交通整理をしていた若い女性が、片言の日本語を口にした。R34は全くのローカル線で分かり難い処があったが、色々嬉しいこと(人)に遭遇できた。
 これぞアメリカ版の「山と湖」
 再びジャクソン湖畔に立つ。映画通の山本のウンチクによると、ここは映画「シェ―ン」のロケ地だったそうであり、湖の対岸に聳え立つ山脈がそのタイトルバックとして使われたのだそうだ。紺碧の空と真っ白な浮雲を背に湖上に影を宿す山々の中でも一際高いのが右にモラン山(Mt. Moran)左にグランド・ティートン(Grand Teton)の両横綱。山肌は“ロッキー”で、ところどころに白い氷河が見えるところは同じだが、カナディアン・ロッキーの横方向の地層と違ってここでは縦に襞が走っている。「グランド・ティートン」の名前は、フランス系カナダ人の猟師が地上からいきなりそびえ立つ山々をみて“まるで大きな乳房のようだ”と形容したフランス語からきているとのことだが、僕にはこんな巍々とした山並みを乳房に例えられるような元気がない。しかも清貧のみとしては許される比喩でもない。湖畔には一面に濃緑の針葉樹林が繁り、空の紺碧、山肌のグレイと湖面の群青とのコントラストの間をとりもっているように見える。アメリカ版の「山と湖」のパノラマに暫し息を呑んで見入った。

ヨーロッパ三感トリップ
ここもグレースの日本庭園
 “犬も歩けば棒に当る”で望外の「グレース・ケリー・イヤー展」に遭遇した我々は、そこからの帰途に2回目の“犬棒”体験をすることになる。駐車してあるカジノ前まで汗水たらしながら(後刻、駐車中の車の温度計を見てみたら35.5℃を示していた)歩いている我々の前に突如癒しの空間が現れたのだ。「えっ、モナコに日本庭園?」と一瞬訝ったのだが、紛れもなくそうであり、しかも、数々あるまがい物や手入れ不足の“日本庭園”と違って、本格的な造園がされている上に手入れも行き届いた日本庭園であるということが分かった。
 木々の間から地中海のマリーンブルーが顔をのぞかせたり、隣接するモンテカルロ港に停泊している豪華客船が見えたりするところは如何にも“モナコの日本庭園”だが、モナコと日本の接点が奈辺にあるのかということは、この日本庭園がプリンセス・グレース通り沿いにあるということからようやく分かった。グレース公妃は意外と日本びいきで、生前から「モナコに日本庭園が欲しい」とレーニエ3世におねだりをしていたようだ。レニエ公がその希望を叶える為に造園を命じ、開園式が行われたのが1992年だそうだからグレース公妃没後10年ということになる。貴公のモトカノを奪った髭面ハンサムのレニエ公は、心の中にもハンサムなところがあって、モトヨメに純愛を寄せていたんだよ、山本さん。「欧州初の本格的な日本庭園」と評する向きがいるだけあって、グレースな雰囲気を醸し出している日本庭園を造ったことに免じてレニエ3世を再評価してあげようじゃないか。

          1つ前のページへ