ちょっと発表



こいつぁ、春からテェヘンだ!!
10(テン)のおかげでテンてこまい~

2016.01.27   7組 山本哲照

<パソコンにログインできない!?

 2017年が穏やかに明けて近年には珍しく元日に続いて2日も好天のうちに暮れました。例年なら2日と3日は朝から夕方まで箱根駅伝をテレビ観戦するのが私の正月でしたが、今年は母校中央大学がまさかの予選落ちで出場していないので見る気が失せて、昼酒を飲んで少し眠り夕方ノートパソコン(東芝・dynabook)の電源を入れました。初期画面はユーザーごとのパスワードを入力する画面です。ここにパスワードを入力してENTERキーを押せばS.Yamamoto専用の領域に入って作業を始めることができます。ところがこの日はパスワードを入力しても「User  Profile Service」サービスによるサインインの処理に失敗しました。「ユーザープロファイルを読み込めません」というメッセージが表示されて起動できません。

 パソコン歴が長い私は瞬間的に「これはちょっと厄介な状況だな」と直感しました。その場で思いつく限りのキー操作を試みましたが、パソコンは沈黙したままです。その日はそのまま電源を切り、翌日東芝のサポートセンターに電話しました。すると思った通り簡単に直る状態ではないようで、このパソコンを買った時の状態に戻す「リカバリ」という作業をする必要があるということでした。このパソコンは2009年8月に購入したものでOSはWindowsVistaでした。

<OSを2回アップグレード

 VISTAというOSはお使いになった人にはお分りでしょうがあまり使いやすいOSではありませんでした。いつか自分でバージョンアップするか新しいパソコンを買うか悩む時代がちょっと続いていた時、Windowsは8の時代に入りました。Windows8はそれまでのキーボードで操作する作業をほとんどなくし、マウスだけでいろいろな作業が出来るという触れ込みでした。私は以前「小田高11期通信第7号」に寄稿した「パソコン事始め」でお話した通り、 Windows以前のMS-DOS時代からパソコンを始めたので、どうしてもキーボードから指を使って入力するほうが楽なのです。Windows8がマウス主体のOSならその一つ前の7ならまだかなりキーボード入力ができるのでないかと単純に考え、VISTAから7にアップグレードすることにしました。

量販店から「Windows7アップグレード用」のディスクを購入して自分でdynabookのOSを7にアップグレードしました。これが2012年11月のことです。7はVISTAに比べて格段に使いやすく何事もなく約3年過ぎました。一昨年の中ごろでしたかマイクロソフトはWindows10を発売し、一大キャンペーンを繰り広げました。私は7に満足していたので当初は関心がありませんでしたが、マイクロソフトはネットからダウンロードするなら無料でアップグレーとするというユーザーにとっては何とも「おいしい」方法で利用者を取り込み、私もとうとうそれに引っかかってしまいました。「タダならやってみるか・・・」と2015年10月にインターネットから無料で10にアップグレードしたのです。


 
東芝Dynabook   NEC Lavie

<大画面のパソコンを購入

東芝のノートパソコン「dynabook」のOSをWindows10にアップグレードしてしばらくは快適に使えていました。ただし、その時にインターネット環境などを設定しなおす必要があり、JCOMに依頼して出張サービスに来てもらいました。その作業そのものはすべて順調に終ったのですが、その時来てくれたJCOMの社員が「元のOSがVISTAだった機器に10を搭載してもあまりうまくいかないと思います。将来何かトラブルが起こるかもしれません」と言われましたが、その時はあまり気にもせず聞き流していました。昨年の夏、小田高11期同期の望月郁文さんから彼の運営する社会福祉法人・宝安寺社会事業部の仕事を頼まれました。私はここで以前仕事をしていたことがあり、いわば古巣に戻った形でしたが古巣はその頃とは全く様変わりしていました。全職員がパソコンで仕事をしている上にそのパソコンのほとんどがモニター20インチ以上の大画面でした。私も無性に大画面パソコンが欲しくなり、知り合いの電器屋に頼んで2016年9月にNECの中古のデスクトップ型を格安で購入しました。これは初めからWindows10を搭載しています。ただし、今までずっと使っていたメールソフト「WindowsLiveMail」は使えず、数年に亘って交信してきた親しい人たちとのやりとりを、見ることができません。標準搭載されているメールソフトは「Outlook」です。

<2台のパソコンを併用

欲しかった大画面のデスクトップ型は手に入りましたがメールのやり取りが中断しそうになったので、やむを得ずそれまで使っていたノートパソコン「dynabook」と併用することにしました。それまで不安定だったインターネット接続の無線LANも家の中心部に新しい強力なルーターを設置して、家の中(いたって狭い家ですが厚いコンクリートで仕切られている)どこでもネットに接続できるようにし、デスクトップは書斎にノート型は寝室に置きました。
そしてメールは今まで通りノート型の「WindowsLiveMail」を使用していました。ただしデスクトップ型でも「Outlook」にアカウントを設定し、メールの受信だけはできるようにしておきました。その状態が昨年の9月から今年の1月1日まで続きました。ところが2017年1月2日の夜、冒頭に述べたような事件が発生したのです。東芝のサポートセンターに電話したところ、こうなった原因は「Windows10にある」ということでした。全国的に同じようなトラブルが発生しているとのことでした。修正できるようなトラブルではなく、マシンを購入した時の状態に戻す「リカバリ」をするしかないということでした。

<dynabookのマシンを預ける

「パソコンのリカバリ」ということ自体は私も今まで何度か経験しているので別に驚きはしませんでしたが、パソコンを一旦フォーマット(初期化)するわけですから、それまでそのマシンに蓄積されてきたシステムやデータは全て消去されてしまいます。自分でアプリケーション・ソフトを使って作成してきたデータは、MS-DOS時代の経験を生かして全てMOディスクやUSBメモリーなどにバックアップを取ってあるので心配はありません。日本語変換機能の「IME」のユーザー辞書もメールのアドレス帳もそれぞれ「テキストファイル」や「カンマファイル」に変換してあるので大丈夫です。問題は長年にわたって親しい人たちと交信してきたメールの文書(受信ファイルも送信ファイルも)が消えてしまうことです。そして間の悪いことにマイクロソフトが2017年1月17日をもって「WindowsLiveMail」のサポートを打ち切ってしまったので、マシンが復活できてもこのメールソフトを使うことができないことになってしまいました。サポートセンターに相談したところ「マシンをこちらで預かってメールの文書も含めて必要なファイルはこちらでバックアップします。メール文書はOutlookに取り込むことはできませんが、読み取ることはできます」という返事でした。いずれにしても私自身ではバックアップできることは限られているので、1月9日に引き取りに来た宅配業者にマシンを預けました。

<マシンは戻ってきたが・・・

マシンが戻ってきたのは十日後の1月19日でした。私がバックアップを依頼したメールの文書とインターネットの「お気に入りのリスト」を記録したCD2枚も同梱されていました。費用は3万3千円ほどかかりました。マシンが到着してから早速リカバリに取り掛かりました。以前はどのパソコンにも購入した時に「リカバリディスク」というものがついていて、そのディスクを挿入することにより作業が始まったものですが、最近のマシンにはリカバリソフトが内蔵されていて作業そのものはかなり簡素化されているようです。簡単に終わって私の「dynabook」は2009年8月に購入した時の状態に戻りました。もちろん中身はOSのみでエクセルやワードなどのアプリケーション・ソフトは付属のディスクから自分でインストールしなければなりません。が、それはいつでもできるので後回しにして、まずインターネットに接続しメールが使えるように設定し直さなければならないので、契約しているJCOMに電話して1月25日に来てもらいました。ところが我が家のネット状況はこのパソコンを購入した頃の状況よりは進歩した無線LANによる「ホーム・ネット・ワーク」が構築されていて、アップグレードした7や10には対応していましたが、VISTAでは対応できないということが分りました。

 

<よ<うやくWindows7のマシンとして復活>

リカバリして初期のVISTAに戻したdynabookのOSを再びWindows7にアップグレードしインターネット・エクスプローラーも最新のバージョンに更新して29日に再びJCOMに来てもらいました。ところがこれでもまだ不十分でした。マシンに無線LANの受信装置が見当たらないというのです。以前は無線でネットに接続できていたのですから本来は内蔵されていたはずですが、リカバリしたときにその部分が壊れたかあるいは何らかの原因で認識できないらしいということでした。しかし無線LANの受信子機を取り付ければ問題は解決するとのことでしたので、JCOMには帰ってもらって自転車で酒匂の「ケーズデンキ」まで行って買ってきました。ドライバのディスクがついていたので自分で取り付け、ドライバの指示に従って操作して、なんとかマシンが無線LANを受信できる状態にして、2月2日に三たびJCOMに来てもらい、ネットの接続、メールの設定、セキュリティ・ソフトの設定などを済ませることができました。その後、自分でエクセル・ワード・アクセスなどのアプリケーション・ソフトをインストールし、使いやすいようにデータを収納するフォルダなどを設定、使い慣れたIMEのユーザー辞書も組み込んでWindows7のマシンとして復活しました。1月2日に故障してからちょうど一か月が経過していました。WindowsLiveMailのデータが見られないという問題は依然として残っていますが、東芝サポートセンターから送られてきたCDには収録されていますから、いずれ何らかの方法を見つけることができると確信しています。

<諸悪の根源は「Windows10」にあり

これまで縷々述べてきたとおり新年早々からパソコントラブルで一か月間に亘ってバタバタと悪戦苦闘してきました。こうなった原因はOSをWindows10にアップグレードしたことにあります。いろいろ助けていただいたJCOMの社員や電気店の社長などが「VISTAのマシンを10にアップグレードするのは危険だ」と口をそろえて言っていました。これは例えて言えば軽自動車にスポーツカーのエンジンを搭載して突っ走るようなもので、そのまま走り続ければ必ず不具合が生ずるだろうということでした。私自身はインターネット上でアップグレードすればタダだという誠にお恥ずかしい理由でやってしまったのですが、話に聞けばマイクロソフトから執拗な勧誘を受けてアップしたという方もかなりおられるようで、その方々の中にもマシンが不具合になって困っている方がいるようです。余談ですがJCOMに何度も電話した際、電話の案内オペレーターが最初に「Windows10に関するお問い合わせの方は係におつなぎする前に、次のような操作をしてみてください。云々」というアナウンスをしていました。いかにこの件に関する問い合わせが多いかをうかがわせていますね。今回は私が使っていたマシンがたまたま東芝のdynabookだったというだけで、dynabookそのものには全く責任はないものと承知しています。東芝は最近いろいろな面でバッシングを受け「踏んだり蹴ったり」のサンドバッグ状態ですが、この件に関しては「推定無罪」と認定します。退職してから15年余を経過してもなお愛社精神の権化のような東芝OBの佐々木洋常任幹事殿にゴマをすっておいて、冗長なご報告を終ります。お後がよろしいようで・・・


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