本日の見所華城は李朝22代の国王正祖が1794年から2年余りの歳月をかけて築いた城である。正祖はNHKのドラマ「イ・サン」で広く親しまれているので、多くの方はご存知かと思う。父親が米櫃に閉じ込められて悲惨な最期を遂げたために、王位に就くと父が死に至る陰謀を企てた老論派の重臣を排除し、南人派や少論派の人材を登用して政治改革を行ったと言われる。
華城には八達門の他に4つの大門と3つの小門があり、町をぐるりと城壁が囲んでいる。城内には18世紀の官女、官吏の制服、鎧や武器、室内調度品等が展示されていた。
韓国風の鎧兜を着用した紅毛碧眼の男が歩き回っていたので、何をしているのかと聞くと、自分はドイツ人だが経済学の勉強で上海に滞在していて、休暇で韓国へ遊びにきたのだと言う。経済の勉強ならば世界第二位の日本の方が適しているだろうにというと、いや、これからは中国だと答えた。それから間もなくして、日本の経済は中国に追い越されてしまった。日本の中にいると、足下が見えなくなるものだ。