6組 瀬戸章嗣 近況報告 Home



① 古稀について想うこと・・・

 <古稀は古来稀>と言うのを聞いて育ったので、古稀祝いの喜びは喜びましたが、その古稀には到達感が乏しく、今後相当長いと思われる人生のスタート感が強いのを感じます。70歳にして終わりでなく、スタートにつくのは古来稀れで、 それがこれからは普通になるのかと思うと、そういう状況こそ<古来稀>であり、 言葉は依然生きていると思いました。過去、空海やフロイト等の達人がやるべきことをやったという達成感の後に、又、 多くの日本の武士が敗北や失敗の後に、ケジメの美学として自ら選んで彼岸へ旅立ったことを知っており、自分もいつかそういう意志をもってこの世に別れを告げることに、抵抗感がない自分がいるのも感じていますが、自分はその資格を未だ得ていないのも確かです。

 それではどうするかと思う時、万事自然に従う価値観もしっかりと持ち合わせているので、自然の成り行きに従えば、平均寿命が男79歳、女86歳を越えて、やがて平均100歳になろうと いう日本では、人生のスパンも100年位を見ておくのがリーゾナブルになって来たのかと思います。 若い時から言ってきた<凡才人生100年>に現実感が備わって、明日の保証はないけれど、先ずは今日1日を、そして100年を、生き抜くつもりをしているところです。

 
② 還暦以来昨年末まで、マンション管理員生活を楽しみました。・・・

 前の仕事は34年間の商社マンで、商社マン冥利の楽しみも経験しましたが、マンション管理人も自分の性に合っていて、第二の天職と思えたのは幸でした。 24時間勤務から定時勤務で仕事が楽々で、隠遁生活をしながら、子供達との触れ合いで<良寛さん気分>を感じ、道行く人との触れ合いで<花咲爺さん>気分も味わい、何よりも、小さなことで、「ありがとう」をいっぱい貰う日常は 気持のよい毎日でした。契約期間満了で、円満に70歳退職をしました。

 
③ 70歳で今年3月、「マンション管理士事務所セトア」を開業しました。・・・

 3度目の正直というのは本当にあり、2度の1点差不合格の後で、最低点合格ながら70歳合格をを果たすことが出来たのは、小田高時代の猛勉強の経験が支えになったと実感しています。それと、最近の脳科学の成果を取り入れて、二宮金次郎さんの勉強法を実践したのも良かったと思っています。

 今のところ、管理士研修中の身で、一般社団法人神奈川県管理士会に所属し、同会横浜支部と川崎支部の研修・相談員活動に参加している他、横浜市マンション管理組合サポートセンターの相談員として、神奈川区の管理組合交流会に参加し、又、川崎市マンション管理士会連合会のセミナー&相談会に参加しています。いずれも無償活動です。他に、有料でマンション管理員のスポット代行を引き受けて、いろいろなマンションに行っています。今日も午前中現場へ 行って帰ったところです。研修が一段落したら、事務所セトアのホームページを開く予定で、ブログなどを 通じて情報提供していくことを考えています。制度の組み立てでは、管理士は、 マンション区分所有者又はその団体の組合に対する、助言・指導が機能で、顧問業の位置づけですが、今後は、制度の変更も予想され、組合への第3者役員としての参加を目指してみようと思っています。

 マンション管理士は、10年前に出来た制度で、まだ認知度が低いため、これで 食える資格になっていませんが、かって我々が高校を卒業してから10年後でも 全国で5万戸程度だったマンションが、昨年末で570万個になっており、年々 10~20万戸が増えており、財産の共有と居住生活の共同化に由来する問題が社会的問題となってきており、その解決や予防において、マンション管理士の専門知識が役立つ事例が増えて来ているので、じっくり取り組んで行けば、やりがいのある仕事だろうと思っています。なによりも、性に合ったマンション管理を仕事として、これから新しいことに取り組んでいけるのは有難いと喜んでいる次第です。

 幸い、現状業務体力は還暦の頃より上にあり、現在の自分の寿命予測は102歳にて、精々心身の健康維持に努めて、10年修行の積りの20年計画で、取り組んで行こうと思っているところです。 さて結果はどうなるか、自分で楽しみにしています。

 

④ 2006年まで・・・

 2006年までの10年間は、既に前の会社を退職していましたが、退職金と年金の一時金を使って、1800万円の投資ファンドを作り、自分をファンドマネージャーに任命して、株式投資をしながら、自分の古巣を市場から眺める
  ことをしていました。

 1990年から8年間、関連の輸入食品卸販売の子会社で代表常務をしていた時に、業務の為に、中小企業診断士の勉強をしていて、資格はとらなかった(2000年に資格認定の第一次試験に合格)が、企業診断に対する、実力診断実験をしたいと思ったのが動機ですが、同時に、呑む打つ買うの全てが好きで、若い時から、競馬・ルーレット・株投資を楽しんでいたので、その延長で、個人投資家として立つ道を探っていたものです。

 アメリカの著名投資家であるバッフェット氏に倣い、10万ドルのファンドでスタートし、1800万円なら年1割の利益を上げ続ければ、30年で3億円になる計算をして、1割なら十分可能だと思っていたのは事実です。

 このファンド活動は、いろいろ勝ち負けがあり、面白かったですが、2006年に、損切りで全取引を手仕舞って終わりました。お金がマネーになり、株価が経済物理学で操作される世の中では、ファンド活動は、個人では手に負えないと悟った結果でした。情報入手が少し遅れて、かなり大きな損が出た段階での決断でしたが、その後の相場の急落を見て、タイミングを失っていたら、信用取引の損で、借金地獄になるところを免れたことを知り、損をしたのに、自分で「よくやった」と自分を褒めました。自分としての総括は、「勝負に勝って試合に 負けた」と思って満足しています。以後、ゲームとしての小額は別として、虚業から実業に戻っています。因みに、損切り手仕舞い当時の銘柄の株価は、その後の、サブプライムローン問題や、リーマンショックの後で、現状、当時の4分の1強になっているから、株は怖いですね。

 この損切り手仕舞いの後、マンション管理士の勉強に力が入り始めたのだから、やはり、かって、東京都知事の青島さんが言っていた、 「人間万事塞翁が馬」  というのは、本当だと思う次第です。

 
⑤ もう一つ。

 今年、小学校の古稀記念のクラス会で、「長寿の秘訣を贈る」という古くからの日本の山の民の歌を配った話をします。それは、夫婦の交合の度合いをたしなめる、掟の歌で、医学博士で、長寿研究家という佐藤三蔵氏が紹介しているものですが、それによれば、71歳から90歳までは、交合は「6日目に」とあり、91~110は「九日目に」とあり、110~150は「意のまま」とあります。そして、2千年以前よりの日本人の掟として「快食・快眠・快性」 と謳っています。度を過ぎることを戒めるだけでなく、夫婦和合の長寿への関連を示していると思いますが、私は、150歳が想定されている点が素晴らしいと思っています。
 そこで、一句添えました。  <その気あり 妻にモーション 古稀五月> 
では。

2011年8月1日
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