年寄りのつぶやき・主張等



  2016.06.26 4組 吉田明夫
どうしたもんじゃろうのう!

政治の話はしない方が良いと言うが?
「素人政談は止めよう」、「政治の話はしない方が良い」等とそのような考え方が以外と多いようである。しかし、我々国民はもっと政治に注力を持ちいろいろと談義や主張をするべきではないのか。政治的発言や運動は学生や左翼・右翼だけのものではない。中庸な考え方を持った国民も多数居る筈である。
 その談義や主張の中で相手が何を考えどうしたいのか、自分はどう思うのか、相手と異なる考えであるならばそれを堂々と主張すればよいのである。それが平行線を辿ってでもある。

戦争法とは何か?

 シールズや共産党・民進党・社民党・生活の党等の野党が口を揃えて唱える「戦争法」とは何なのか?(注1)
 普通に考えるならば「戦争法」とは「戦争をする方法」で、どういう作戦で戦いをするかであると考えるが、その場合でも「戦争法」等とは通常は言わない。この表現自体がいい加減なのである。「戦争が出来る国になる」等という言い方も滑稽である。どこの国も戦争は出来る。仮の話として(いや、現実に起こり得る話であると思うが)もし、多国が何かの理由で我が国に攻め入って来たらどうするのか。「憲法9条があるから大丈夫だ」で通用するのか? 憲法9条は我が国のもので他国には通用しない。尖閣諸島の一つでも我が日本の領土であり、西太平洋に分布する多くの小島や周囲の海域も我が国の領土・領海である。仮の話ではあるが、それらの島々への不法上陸、それらが奪取され、我が自衛隊が敗退(そんなことは無いと信ずるが)すれば、なし崩し的に本土に侵攻して来るであろう。そして白旗を揚げれば我が日本はその国の属国になり、言論の自由は奪われ、恐怖政治の中で不自由な生活を強いられるのであろう。そのような弱い自衛隊ではないと考えるが、そのようなことが起こらないように真剣に考えなければならない現実に置かれているのである。

 「敵国が核弾頭を日本本土に数発打ち込めば日本は壊滅する。であるから今さら安全保障法を成立させたり、自衛力を強化しても無意味である」や「憲法九条があるから戦後70年もの間、平和に生きて来られた。九条にノーベル平和賞を」等と戯言を堂々と言うリベラル派
(注2)やエリート(?)も多数居る。

 これらの呆れた言動や行動は、シールズ、野党、老いぼれリベラル左派、現実には教職員、大学の教授や学者の1部、左派系のジャーナリスト等によって行われている。左派系メディアに於いても同じである。

 新聞では、朝日・毎日・東京の各紙、放送局ではTBS、テレビ朝日等である。NHKは中庸を守ろうとするから番組自体が視聴者にインパクトを与えない。6月19日(日)のNHK地デジの「日曜討論」でも各政党党首を出演させ、来る参院選や安保法・憲法改正等を討論させていたが、1時間30分の時間内では充分に論議が尽くされず終わってしまった。それも当たり前だとは言え、全党首を出演させたのであるから、各党首は充分に話せる時間を持てない。もっと政党数を減らし2時間程度の余裕は持つべきである。最低限必要なのは与党2党と民進・共産・大阪維新で充分である。社民や生活の党は民進党や共産党の2番煎じであるから、不要である。新党改革や日本の心・・・も順与党
であるからこの際の討論には不要であると考えた。 結果としてこの「日曜討論」は中身の薄い失敗番組であった。  

 放送局の中で、BSフジは良い意味で他の放送局とは大分異なる。平日20時からの「プライムニュース」では編集関係者や司会の反町理(そりまちおさむ)氏は非常に理知的で印象が良い。取り上げる項目では必ず賛成派と反対派を出演させ、論議させる。出演者の人数も最低に絞り込むから効率が良い。彼は世界情勢や日本の現状をとてもよく理解している。
 安全保障法の場合は与党と野党、日中・日韓問題では必ず相手国の言い分を説明出来るその国の国籍を有するジャーナリストや学者を同席させる。であるから番組が偏らず公平に視聴出来る。随一難点は番組終了間際に最新のニュース等を挿入するから、いつも時間切れでプッツンと終わる。

 また、鳥越俊太郎氏や古舘伊知郎氏は左に偏った解説が多い。これは放送局の政治的姿勢にも左右されて居る面もあると感じるが。

 現在左翼系の教員(殆どがそうであるかも知れないが)等は生徒に対し安保法に反対するような署名をさせたり、特に今回から選挙に参加出来る18歳以上の学生を対象に野党連合に票を入れさせる運動を展開している。そのような左翼への洗脳を許してはならない。教育は自由に自分の思想を持つように成されなければならない。偏った思想教育は日本の衰退を誘導するのではないだろうか。もっとも彼ら現教職員もそのように洗脳されて来たのかも知れないが。日本国民はもっと我が国が置かれている状況をあらゆる角度から真剣に考えなくてはならいのではないか。

注1:この解釈は難しい。Wikipediaでは、「戦争法」を戦争に関する国際法。「戦時国際法」、「武力紛争法」、あるいは「国際人道法」とある。

注2
:本来の意味は複雑であるが、現在は政治家の思想的な立ち位置を示す言葉として、「右翼」と「左翼」、もしくは「保守」と「リベラル」といった言葉が使われているが、「リベラル」本来の意味は、自由主義( liberalism・リベラリズム)で、政治や経済などにおける思想や運動や体制の類型のひとつで必ずしも左翼とは言い切れない。


共産主義は過去の遺物だ
 第2次大戦後の世界の主な共産主義国家はソ連、中華人民共和国、モンゴル、朝鮮人民民主主義共和国、 ベトナム、キューバ、東欧諸国であったが、東欧諸国やソ連、モンゴルは解体・解放され残った主要国は、中華人民共和国、北朝鮮、ベトナム、キューバの四カ国である。しかし実際は共産主義というよりもむしろだんだんと資本主義化された1党独裁国家となっている。その後、共産主義の北ベトナムと資本主義の南ベトナムもベトナム戦争を経て共産主義のベトナムとなったが、中身は資本主義色の濃いマルクス・レーニン主義となっている。

共産主義とは?
 社会主義の理想型のことだそうである。つまり、①社会主義になる➡②みんなが仲良く働き、生産性を増大させる➡皆が豊になり、欲しいものが手に入る➡③お金が必要無くなり、争いごとが起きず、戦争が無くなる➡④国家・国境も無くなる。といったような理想郷で、実際には絶対にあり得ない。日本共産党もこれと同じ理念であると思うが、一種の宗教だとすればそれ相当の信者を抱えている。他の新興宗教と同じでその信者に成りきっていれば心中穏やかでいられる。しかし、新興宗教の信者はある程度以上には増えないものである。

社会主義とは?
 平等で公正な社会を目指す。資本主義が行き過ぎると格差が非常に大きくなるので、平等を目指すため、経済活動は国家が計画的にコントロールするやり方で、自由な経済活動は出来ないとされる。

憲法第9条 「戦争の放棄、軍備及び交戦権の否認」

① 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

② 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

憲法第96条 「改正の手続、その公布」

① この憲法の改正は、各議院の総議員の3分の2以上の賛成で、国会がこれを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。

② 憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体を成すものとして、直ちにこれ公布する。


憲法九条の違憲性と改憲
 自衛隊の存在は、憲法九条の条文からすれば違憲の存在であろう。これを強引にあの手この手で合憲性を持たせようと細工をするから、国会内でも世論の中にも大きなズレが生じてしまうのではないだろうか。
 自衛隊という名称が(平和憲法?)という可笑しなものに強引に合わせた奇妙なものであり、軍事力を持つ限りは軍隊そのものなのである。自衛隊の必要性についてこれは災害時の救助の為に必要だから存在させるのだとテレビで豪語していたのが鳥越俊太郎氏である。
 現実には当たり前に陸自・海自・空自は日本陸軍・日本海軍。日本空軍である。現代の日本人は曖昧が得意で、政府も役人も学者も曖昧な発想が得意となるのである。
 本題に戻るが、違憲な憲法であるならば、直ちに改憲し、九条の中身を軍事力を持つことを認める内容に改めるべきである。GHQが造ったからであるとか、押しつけられた憲法であるからだとの理由ではなく、その時々の時点で日本の置かれた環境に適した憲法全体の改正をしなければならないのではないか。

1960年代の安保闘争と現代の安保闘争

 60年安保は、表向き「安保条約改正反対」、本音は「アンチ岸首相」であったそうだ。
論客である西部 邁(にしべ すすむ)氏は、国防について、国家の自立と自尊の確保を目指す立場から日本の核武装、徴兵制の導入、防衛費の倍増、尖閣諸島の実効支配強化を主張している。 彼の経歴は東大の学生だった頃から、180度の転換があった。学生の頃は共産主義者同盟(ブント)に加盟し、全学連の中央執行委員も務め、60年安保闘争にも参加した。彼は言う「安保反対と言って騒いでいた中に安保条約の中身を読んで反対していた人間はろくにいなかった」と。

 現代に於いてはシールズが昨年9月19日に成立した安全保障関連法に猛反発していた。彼らは日本の置かれた現状をどう見ているのだろうか?

 我々後期高齢者の老いぼれ保守やリベラルは、どうしたもんじゃろうのう!


下記の投稿も参考にしてください
平和国防 総論賛成 方法論は賛否両論          2014.07.01 6組 瀬戸章嗣
瀬戸さんの平和国防・・・を読んで           2014.07.28 6組 月村 博

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