有縁・奇縁 - 4 - Home



  2013.07.20     6組 榮 憲道

 その1 小田高11期の会   「音楽まんだら」
 
 今春(5月19日)、小田高のホームカミングデーがあり、私は多少迷った末、夕方からの懇親会だけの出席とした。
 その懇親会の会場が小伊勢屋という私の遠戚で、たまたま名古屋の歌の会で知り合った渡辺さんという老紳士が、小伊勢屋の名物女将とはいとこの間柄の親しい親戚と知り、昨春二人連れ立って訪れ歓待されている。そんなエピソードを〈小田高11期HP〉に載せたばかりであり、これはとても欠席はできそうもない。私の生家は栢山の善榮寺という二宮金次郎の菩提寺、兄がそこの住職を勤めており、両親もそこに眠っている。父母の墓参りを兼ねて行くかと決断し、新幹線の切符の手配した。

 ホームカミングデーでは、3組の遠藤紀忠さんの《日本の鮭》に関する講演があるのは承知していたが、翌日も名古屋で午後から予定があり、早朝に小田原を出なければならない。勝手ながら生家に直行してその日のうちに墓参を済ませ、小伊勢屋に向かった。

 さて、その懇親会、30人余の参加となったが、司会の辻秀志さんの軽妙洒脱な進行で二時間があっという間に過ぎた。一番遠くから来たということで私の名前が時折挙がり、学生時代あまり縁のなかった学友にも、「同期にこんな変わった名前の人間が名古屋に居たんだな」と覚えてもらったようで、〈来た甲斐があったかな〉と自己満足する。
 
 その後、小田原駅近くの居酒屋で、4組・6組の仲間と更なる絆を深め、その晩は善榮寺の隣で報徳保育園を営んでいる弟の家で、徳利片手に夜遅くまで歓談。翌朝はまさに二日酔いの状態で名古屋に戻った。

 今振り返っても大変楽しい《故郷紀行》であったが、講演された遠藤さんが、日本を代表するソプラノ歌手の島田祐子さんの実兄だと聞いて、この11期の仲間にはなんと音楽に縁のある人間が多いかという感慨を深めた。

 例えば、学年代表幹事の今道さんは中学・高校時代にトロンボーンを奏でており、鎌倉に住む吉田龍夫さんは、カンタータにのめりこんで20回ものコンサートを主催して好評を博している。遠く広島に住む藤本幸生さんは、年賀状代りに毎年フルート演奏をCDにして私にも送ってくれるので、カーステレオなどで大変楽しませてもらっている。吉田明夫さんは室内楽部でトランペットを吹き、卒業後も十年くらい、小船幸次郎氏指揮する小田原フィルハーモニー交響楽団の一員として活躍していたようである。吉田龍夫さんも藤本さんも同じ仲間だったとのこと。私と同じ6組では松本均さん(トロンボーン)、門田さん(アルトフォン)は吹奏楽部、高橋英雄さん(ヴァイオリン)は室内楽部、5組の元幹事中村毅さんはヴァイオリン、1組の佐倉久隆さんはコントラバス(今も現役で小田フィルで活躍中)、さらには6組の瀬戸さんと1組の田代明彦さんは合唱部に在籍していたというし、他の組にも音楽仲間の学友がかなりおるようで多士済々である。4組の米山幹事は吹奏楽部でクラリネットを吹いていたという。彼によると吹奏楽部でベートーベンの第5交響曲を演奏したとき、本来のオーケストラで演奏するときは冒頭の運命の動機といわれるものが2回繰り返された後に、第2ヴァイオリンから入って行くのだが、吹奏楽ではクラリネットがこの役目をしたそうである。これを担当したのが、8組の大藤尚士さんで、彼が居なかったら先へ進まなかったらしい。彼はビッグバンドのシャープス・アンド・フラッツ等でアルバイト出演したというジャズマンだという。以上の情報は米山さんと吉田さんからいただきました。
                                  (つづく)

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